東方巡遊記

九州ツーリング I

目次

01
プロローグ
02
神戸港~新門司港~宇佐神宮~院内
03
院内~宇佐~別府~由布~大分~清川
04
清川~尾平越~天岩戸神社~高千穂神社~高千穂峡~延岡~日向~美々津
05
美々津~宮崎~高岡~小林~霧島岑神社/夷守神社~東霧島神社~小林
06
小林~狭野神社~皇子原神社~霧島東神社~御池~霧島神宮~高千穂河原
07
高千穂河原~霧島神宮古宮址~御鉢~霧島神宮元宮~高千穂峰/天逆鉾~国分~牛根麓
08
牛根麓桜島桜島港鹿児島港竜ヶ水鹿児島鴨池港垂水港鹿屋祓川
09
***
10
エピローグ

2014年9月13日(土) 12日目

苦行と楽園。

※当サイトの内容を過信して発生したトラブルには一切の責任を負いかねます。必ず注意事項に目を通してからレポをお楽しみくださいますよう、強くお願いします。サイト内に掲載している写真・文章等のコンテンツは、形態を問わず転載厳禁。野宿要素が大変多く含まれているので、苦手な方はお引き取りください。

牛根麓

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0550起床。雨は昨晩から降り続いています。

現在地は大隅国/鹿児島県垂水市、牛根麓の道の駅「たるみず」。テントを片付け、味噌ラーメンを作りながら様子見。今日は停滞するかもしれません。

設営が簡単、縦長で場所を取らないムーンライト。野宿にはピッタリなのですが、やっぱり全体的に窮屈。本当は道の駅よりキャンプ場で広々キャンプしたいです。

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各種装備を満載したH氏のプレスカブ。ステッカーを貼りまくったRVボックス…様式美ですね。

H氏は昨日、鹿児島郊外のライダーハウスに泊まったとか。ライダーハウスがあるなら雨天走行してでも行くべきでしょう。『ツーリングマップル』には記載されていなかったので位置を確認。雨が小康状態になったら出発し、桜島経由で鹿児島に向かいます。留まるのではなく、少しでも走りたい。

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道の駅がOPENし、車の出入りが多くなってきました。とりあえず焼き鳥を食べて雨天装備を完全展開。カブの積載量と走破性が羨ましい。1110、H氏と共に出発します。

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R220に乗って桜島へ。

桜島

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牛根大橋で桜島に渡ります。桜島南岸のR224を走り、西端の桜島港まで13km程度。桜島港からフェリーを利用して鹿児島港に上陸する流れ。14時頃の行程終了を目標とします。

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1140、R224に乗り継いで鹿児島市へ。鹿児島県に統合される以前は薩摩国。雨が強くなりました。

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アップダウンがきつく、激しい風雨でまともに走れません。雨天の桜島ルートを選んだのは大失敗でした。もっと走りやすいと思ってたのに……

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火山灰混じりの雨が吹きつける中、必死に走行。アイウェアを着用しているおかげで、辛うじて眼だけは保護されています。路面の火山灰も巻き上げ、徐々にブレーキの制動力が低下。このコンディションで走り続けるとマシンがやられてしまう。

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麓の町並みを通過。過酷な環境で生活されているようです。

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野尻川を渡ります。これは土石流を流すための川かな。噴火に備えて退避壕も至る所に設置されていました。恐ろしい島です。

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1240、桜島ドライブインに退避。口の中がシャリシャリする……

雨と火山灰のダブル災厄で走っていられません。バスツアーの観光客が群がってきて冷たい視線を浴びますが、そんな連中のことはどうでもいいです。勝手に眺めてろボケカス。

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マシンの惨状。泥状の火山灰が付着して変速系の動きが鈍くなっています。ブレーキシューは凄まじい勢いで摩耗、リムまで削れました。恐らく回転系の内部も火山灰でやられているでしょう。帰ったらオーバーホールが必要です。

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いつまでも休んでいられない。桜島港へ向かいます。

桜島港

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13時過ぎ、桜島港フェリーターミナルに入りました。ここまで約19.3km。もう無理。限界です。

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軒下に倒れ込み、桜島フェリーの「第十三櫻島丸」に乗船。今のうちにブレーキシューとリムの火山灰を拭き取っておきます。鹿児島港まで約15分。運賃は自転車込みで270円でした。

鹿児島港

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1400、鹿児島港フェリーターミナルにて下船。まだゴールではありません。

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ローソンの軒下に座り込んで昼食。大盛り焼きそば&からあげクンが美味いです。

雨は一向に止まず、気力も体力も喪失してしまいました。主要な探訪を終えたことでモチベーションが急降下しています。それでもペダルを漕がなければならない、サイクリストの悲しさ。

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1510、出発。鹿児島市街を北に抜けて竜ヶ水へ。R10でライダーハウスを目指します。

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ゴールまで一本道と思ったら、突然現れる謎のバイパス。

R10は狭いトンネルになって、両側をR16に挟まれた最悪の構成。ここを自転車で通行するのは絶対不可能。迂回路の標識すらありません!自転車は失せろと言わんばかりの道に、とうとうブチ切れてしまいました。

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一人でキレても虚しいだけなので、少し冷静になって交番へ。多賀山公園の南から迂回する地道を案内してもらいました。この先でR10に合流して、竜ヶ水まで行けるようです。

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しかしR10に復帰すると…交通量が多くて路側帯が狭すぎる!風雨は更に強くなり、ハンドルにしがみついてヨロヨロ走ります。一体どうして、こんな目に遭わないといけないのでしょう……?

竜ヶ水

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とうとう竜ヶ水に辿り着きました。

ライダーハウスに入ったのは17時ぐらい。写真は撮っていても疲労困憊でよく覚えていません。走行距離は約32.3km。出発から6時間もかかりました。

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本日宿泊するのは「ライダーハウスMASU」。びしょ濡れになった自転車からバッグを下ろしていると、ちょうどオーナーのおじさんが鹿児島市街から戻ってきました。

ライダーハウスとは、旅人向けのリーズナブルな宿のこと。その名の通り、主にライダーやサイクルツーリストが利用します。旅人の楽園である北海道に集中しており、日本各地にも点在。宿ごとに個性があって、旅人の交流の場となっています。ライダーハウスは旅のオアシス。 苦行に耐えてでもライダーハウスに行く意味があるんです。

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一息ついて全員集合。オーナー、ライダー、サイクルツーリスト、そしてH氏も加わって盛大な宴会タイムが始まります。旅人同士の一期一会の交流こそライダーハウスの醍醐味。この日も、夜遅くまで旅や人生について熱く語り合いました。

23時頃、久々に飲みすぎてダウン。いやあ~本当に楽しかった。

2014年9月14日(日) 13日目

東の帰り道。

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0700起床。天気は曇り。昨日消耗したパワーは大体回復しました。

朝食と洗面を済ませたら、旅人達と作戦会議を開催。ボロボロになった『ツーリングマップル』でルートを検討します。ライダーとサイクルツーリストは、これから熊本方面に向けて北上。H氏は鹿屋方面に向かい、ライダーハウスに泊まるそうです。

さて、私の行程は……

九州略地図 
新門司港から11日間で約824.7km走り、現在地は竜ヶ水。自転車が雨と火山灰で相当なダメージを受けてしまった上、天気予報によると今後の鹿児島・宮崎周辺は雨が続く模様。こんな状況で日南海岸を走っても楽しくないでしょう。

というわけで、鹿児島市街の鴨池港からフェリーで垂水港へ。鹿屋を経て志布志港に向かい、フェリーで大阪南港に帰還。兵庫県の自宅まで自走し、本ツーリングは終了となります。

探訪ポイントとして挙げていた鵜戸神宮・青島神社・宮崎神宮は残念ながらカット。2017年8月の「九州ツーリング II」で補完しました。

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鹿児島湾の向こうに見える桜島。

島そのものが火山活動によって形成され、現在でも噴火の続く活火山として知られています。噴火で流出した溶岩で大隅半島と陸続きになっており、地形的には島というより半島の一部だったりします。最高峰は標高1117mの御岳(北岳)。南に中岳(1060m)と南岳(1040m)があり、その周囲には多くの寄生火山が存在しています。とか言ったところで、もう桜島を走る気はありません。

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旅人達の出動を見送ってから準備開始。0935、出発。R10で鹿児島市街に戻ります。

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JR日豊本線と並走し、海沿いに鹿児島市街へ。志布志港までノンストップで飛ばすのはちょっと厳しい。鹿屋のライダーハウスで一旦停止するのが無難でしょう。

昨日は必死に走っていて気付かなかったのですが、狭くて交通量が多いルートなのにクラクションを鳴らされません。どの車も私の後ろを徐行してから、ゆっくり追い越してくれます。これほどサイクリストに気を使ってくれる地域は珍しい。本当にありがたいことです。

鹿児島

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鹿児島市街に戻ってきました。どんよりした天気…今日は降らないで。

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1018、JR鹿児島駅。鹿児島本線と日豊本線が接続する、こじんまりした駅。駅前には鹿児島市電の鹿児島駅前電停もありました。ここは路面電車の街なのですね。

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適当に市街中心部を走ります。広い街で、深入りすると出られなくなりそう。

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1055、散々迷ってJR鹿児島中央駅。ここまで約12.3km。鹿児島本線・指宿枕崎線・九州新幹線が乗り入れる大きな駅です。

当駅は平成16年(2004年)、九州新幹線の開業に伴い西鹿児島駅から鹿児島中央駅に改称。鹿児島駅を差し置いて鹿児島の中心駅として機能しています。黒い建物はアミュプラザ鹿児島プレミアム館なる商業施設。まもなくOPEN予定です。

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では、鴨池港に向かいます。せっかく鹿児島まで来たのに、曇り空で南国感ゼロ。今回のツーリング、探訪ポイント以外は殆ど雨でした。

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R218に面した鹿児島県庁前を通過。

県庁や市役所といった施設は駅から離れていたり、分かりにくい位置に存在していることが多い気がします。チェックポイントとしては不便なので基本的にはスルー。やはり駅が一番分かりやすくて寄り道しやすいです。

鴨池港

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1135、鴨池港フェリーターミナルに到着しました。ここまで約17.4km。対岸でも火山灰が降り積もっていたり。鹿児島に来てからサイクルツーリストを頻繁に見かけます。

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係員さんに誘導され、乗船券を買っていないのに車両甲板へ。垂水フェリーの「フェリー第八おおすみ」は、まもなく出港します。

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鹿児島湾を横断し、垂水港まで約45分。桜島は火山灰混じりの暗い雲に覆われています。あの麓を走るのは勘弁。対岸から眺めるだけで十分です。

垂水港

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1220、垂水市の垂水港フェリーターミナルにて下船します。運賃は料金所で支払うシステム。自転車込みで660円でした。

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フェリーターミナルから、噴煙を上げる桜島の様子。風がきつくて肌寒い。今にも雨が降りそうな天気です。念のためレインウェアを着て雨天装備で走りますか。

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1300、昼食を済ませて出発。大隅国に戻り、海沿いのR220に乗って鹿屋方面へ。同じく鹿屋を目指すH氏に追い抜かれました。この先のライダーハウスで、また会いましょう。

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古江バイパス(R220)で鹿屋市に入ります。大隅半島を横断する緩いアップダウンルート。世間的には3連休のようで、ライダーが多かった。

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古江バイパスから鹿屋バイパス(R220)に乗り継ぐと、鹿屋市街の北を抜けて志布志方面に直行することが判明。バイパスを離れて南の鹿屋市街に下ります。

鹿屋

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1520、国鉄大隅線の鹿屋駅跡。ここまで約44kmでした。

かつて国分駅~志布志駅を結んでいた大隅線は、利用者が減ったとかの理由で昭和62年(1987年)に廃止。鹿屋駅は消滅し、跡地に鹿屋市役所が建てられています。あっ、雨がパラついてきましたね。

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R269とR504が接続する鹿屋市街。海自の鹿屋航空基地が置かれている割には閑散としており、寂れた街という印象を受けました。

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ローソンで補給してからライダーハウスへ。鹿屋バイパスをくぐり、肝属川沿いのR504を進行。

祓川

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しばらく走るとライダーハウスの看板を発見。ここは鹿屋市街の北にある祓川です。先に補給しといてよかった。

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1650、「バイク王国・プラグポイント」にIN。走行距離は約52.9km。平和な行程になりました。

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H氏も到着して最後の宴会を開催。旅人との出会いは本当に良いものです。

2130、また飲みすぎてダウン。
14日目に続きます。

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