2022-08-07 改訂
2009-05-29~2022-07-30 実施
2014年4月25日。引き続き稲荷山を探訪。中腹の四ツ辻を目指します。
2009年5月29日。ライトを装備すると、こんな写真を撮りたくなります。記事を書いているのが2021年。12年前の写真です。
2014年4月25日。0255、四ツ辻に到着。地形的には稲荷山の中腹です。気温は9℃。登っていると暑いけど止まると肌寒いぐらい。夜は冷え込み、昼は25℃前後に上がるとの予報でした。
2014年4月25日。西には京都市街の眺望。明るい道路は名神高速、空に輝くのは金星です。深夜の市街は静寂そのものと思いきや、サイレンがよく聞こえます。「いなこん」では、うか様が鳥居に座って夜景を眺めるシーンがありましたね。
2013年9月9日。21時を過ぎると観光客は殆ど帰ってしまいます。夜の稲荷山は怖いところだという迷信が蔓延し、肝試しが目的の連中も見受けられます。稲荷山は神聖な祭祀の場です。断じて心霊スポットではありません。神域を冒涜するのはやめてください。
2010年6月20日。御神蹟参拝図。十字路になっていることから四ツ辻と呼ばれます。
稲荷山の最高峰は一ノ峰(233.8m)。その西に二ノ峰(219.4m)、三ノ峰(192.2m)が並びます。古くは稲荷山の西麓ではなく山上で神様をお祀りしており、伏見稲荷大社では稲荷大神が顕現された三ヶ峰の神蹟として特別視されています。明治時代、三ヶ峰を含む七神蹟が稲荷神社によって整備。それらの神蹟を巡拝するのが現代の「お山巡り」です。
2019年4月20日。お山巡りの起点となる四ツ辻。七神蹟の巡拝は時計回り、反時計回りの2通りを選べます。一応は時計回りが正式順路とされますが、反時計回りでも全く問題ありません。地形的には時計回りのほうが楽かな。
2014年4月25日。お山巡り開始。四ツ辻を直進して時計回りで一ノ峰を目指しましょう。標識によると、時計回りなら約30分の行程。参拝や撮影の時間を考慮すればもっとかかります。初めて訪れると高確率で迷いますから、余裕のあるプランで巡拝してください。
2014年4月25日。まずは大杉社。意外と写真が少なかったです。
2014年4月25日。眼力社。山麓の本殿とは大きく異なる雰囲気。現代の稲荷山は民間信仰の一大聖地でもあります。山中に数多くの鳥居や拝所、お塚が建てられているのは、霊験があって神様を崇敬する人がそれだけ多いということ。
2019年4月20日。信仰を持たない連中が肝試しをやってる一方で、白装束で蝋燭を片手に巡拝する行者さんも存在します。深夜にお山巡りをするのは信仰の一形態です。絶対に祈祷の邪魔をしないように。
2019年4月20日。眼力社の先は御膳谷奉拝所。伏見稲荷が管理する七神蹟の一つです。
2014年4月25日、2010年6月20日、2009年5月29日。これも使えそうだから掲載しよう。
2019年4月20日。石段を登って祈祷殿へ。三ヶ峰北斜面の御膳谷に位置し、稲荷大神に神饌をお供えする祭祀の場であります。
2014年4月25日。山上の祈祷所こと祈祷殿。ここにも沢山のお塚が並びます。
2019年4月20日。祈祷殿奥に御膳谷神蹟。右手には御膳谷旧蹟。祈祷殿の周囲には無数のお塚が密集しています。これはリバーサルフィルムで撮らなければならない情景です。
2019年4月20日。お塚で埋め尽くされた稲荷山独特の世界観。石碑や扁額にはオリジナルの神名が記されており、一つ一つのお塚に崇敬者の信仰がこめられています。
2018年3月10日。崇敬者が奉納した電燈。稲荷山の風景は庶民の寄進で成り立っています。
2014年4月25日。御膳谷から谷沿いに薬力社へ。北の沢を下ると清瀧に繋がります。
2014年4月25日と2019年4月20日。薬力社までやってきました。
2014年4月25日と2019年4月20日。薬力社の奥に薬力の滝があります。
2019年4月20日と2014年4月25日。行者さんが滝行をする薬力の滝。静かな山に滝の音だけが響きます。
2014年4月25日。薬力社から御劔社へ。一ノ峰まで険しい石段が続きます。歩き慣れていない人には相当きつい登り。下山できなくなるほどバテることもあります。真夏は蟲だらけだから覚悟してね。
2019年4月20日。石段を登りきると御劔社。七神蹟の一つ、長者社神蹟です。
2019年4月20日。社殿後背には釼石と呼ばれる磐座が鎮座。長者社神蹟には秦氏、荷田氏、賀茂氏の諸要素が散りばめられています。今は簡潔に触れるだけ。以降のページで詳しく紹介します。
2014年4月25日。御劔社から一ノ峰へ。お山巡りで最も険しい石段の登りになります。
2014年4月25日。0355、一ノ峰に到着しました。標高233.8m、稲荷山最高峰の山頂。七神蹟の中でも特別視される上社神蹟です。遠い昔、この山の頂に神様が顕現されました。
2018年3月10日。伊奈利社の起源となった伊奈利山の山頂。間違いなく1300年以上の歴史を持った神奈備であります。古代から守られてきた神域を巡拝させていただいている、という気持ちを決して忘れてはなりません。
2019年4月20日。神域特有の穏やかな空気を感じられるお山巡り。怖さや不気味さは皆無。むしろ安心感があります。稲荷山が恐ろしい場所という迷信が本当なら、私はとっくに冥界送りになっています。
2019年4月20日。稲荷山全域に猪・猿が出没しています。猿は凶暴なので絶対に近寄らないでください。餌付けなど論外です。
2014年4月25日。一ノ峰から四ツ辻へ下ります。茶屋と民家が一体のところもありますから、山中で馬鹿騒ぎしないように。とても迷惑です。
2014年4月25日と2009年5月29日。三ノ峰に下りました。七神蹟の一つ、下社神蹟です。二ノ峰と間ノ峰は撮り忘れ……
2014年4月25日。四ツ辻へ。鳥居の裏側には奉納者の氏名と住所が記されています。
2010年6月20日。鳥居の影から様子を窺う猫ちゃん。怖くないよ?
2010年6月20日。鳥居に投影される狐のシルエット。デジタルの割には印象的でした。
2018年3月10日。どこで撮ったか覚えてないけど、おそらく四ツ辻~三ノ峰の参道です。
2019年4月20日。満月を光源として活かしました。実際の参道はもっと暗いです。
2014年4月25日。四ツ辻が見えました。お山巡りの最後は荒神峰に登ります。
2019年7月21日。四ツ辻手前、鳥居の隙間からライトアップされた京都タワーが見えました。木々に覆われた稲荷山中で京都タワーを見られるのは、多分ここだけです。
2014年4月25日。お山巡りの最後は荒神峰へ。七神蹟の一つ、田中社神蹟です。これで七神蹟を巡拝できました。
2014年4月25日。荒神峰の北西にある展望地へ。四ツ辻より眺望を得られる稲荷山の穴場です。
2014年4月25日。展望地の西方には京都市街が広がります。電燈が設置されていないのでライト必須。
2018年3月10日。シャッタースピード長めに撮影。空気が澄んでいれば大阪市街の明かりも写ります。
2019年4月20日。満月の明るさを強調。7月に斎行される宵宮祭・本宮祭では、展望地の鉄柱に提灯が吊るされて大きな鳥居になります。
2014年4月25日。展望地の北には御幸奉拝所。ここから舗装路を下ると伏見稲荷の境内を出て、北麓の泉涌寺・今熊野観音寺方面へ。京都一周トレイル東山コースの一部です。
2014年4月25日。0440、再び四ツ辻。もう空が青くなってます。本殿まで一気に下りましょう。
2014年4月25日。千本鳥居。深夜に訪れた人もいたのかな?
2014年4月25日。天気は快晴。東の空には下弦の月。観光客は皆無、地元の方が散歩しています。
2014年4月25日。0515、本殿から楼門へ。一旦、境内を出ます。
2014年4月25日。表参道の一の鳥居。前段はひとまず終了…お疲れ様でした。
2014年4月25日。ローソン伏見稲荷駅前店にて休憩&朝食。京阪伏見稲荷駅のすぐ西、師団街道に面しています。 墨染さんに変化したいなりちゃんを丹波橋くんが確保した場所ですね。休憩を終えたら伏見稲荷駅に戻ります。