2022-08-07 改訂
2009-05-29~2022-07-30 実施
2014年4月25日。三叉路から奥社奉拝所を経由して本殿に戻ります。
2014年4月25日と4月7日。昼間の奥社奉拝所。平日にも関わらず初午詣のような賑わい。ありとあらゆるタイプの観光客で溢れかえっていました。(奥社奉拝所はp.14で紹介)
2014年4月25日と2020年9月19日。やっぱり「おもかる石」が大人気。行列整理用のコーンバーが設置されています。できれば右手の後醍醐天皇歌碑も読んでほしいです。
2014年4月25日と2022年6月4日。千本鳥居。2014年時点では左右どちらを通っても構わなかったのに、観光客の増加に伴い右側通行と指定されました。昼間は撮影できないほど混みます。(千本鳥居はp.13で紹介)
2014年4月25日。千本鳥居を通って本殿へ。額束の影がセンターラインのようです。
2014年4月25日、2018年5月20日、2022年6月4日。本殿の手前です。2014年でも十分混んでいたのに、観光客は年々増加して2018年時点で飽和状態になりました。境内で馬鹿騒ぎする無法者も目に付きます。稲荷詣の賑わいは平安時代から変わっていないかもしれません。ただ現代の伏見稲荷は観光地のイメージが強くなりすぎて、稲荷山が神域という事実は顧みられていないように感じます。
2019年2月24日。本殿手前の末社と神馬舎。伏見稲荷は観光施設ではないため、座って休める休憩所は殆ど整備されておりません。そのせいで外国人観光客が神前の石段に群がって座り込んで飲食し、ゴミを放置し、至るところに禁止や警告の看板が設置されました。やたらと人が入り込むから封鎖された箇所もあります。傍若無人な観光客のせいで、境内の環境は着実に悪化しています。
2014年4月25日。内拝殿と外拝殿。神様に失礼のない探訪活動を心がけます。
2018年5月20日。日本を訪れる外国人観光客が2014年から倍増し、3000万人を超えた年です。昼間に訪れているのは9割ぐらい外人。日本人はゆっくり参拝できず、もはや伏見稲荷=外人の溜まり場と認識される始末。あまりの酷さに京都自体が敬遠されつつあります。拝殿や鳥居の前に大量のベビーカーが放置されているのを見て、私は限界を感じました。これでも外人贔屓を続けるのですか?
2014年4月25と2015年4月25日。稲荷山に貼られていたポスター。伏見稲荷大社は「外国人に人気の日本の観光スポット2014」において第1位を獲得。インバウンド需要とやらで外国人観光客を大歓迎する雰囲気が作られました。観光業界はそれでいいのでしょうが、非常識な連中が押し寄せた結果、大切な神域が乱され荒れていく惨状を招きました。いわゆるオーバーツーリズム(観光公害)です。
2014年4月25日。
楼門(p.7で紹介)をくぐって境内を出ます。うか様のパネルは修学旅行生に大人気。「いなこん」をきっかけに稲荷信仰の世界に入り、家庭に正一位稲荷大明神の神棚を設けたり、秦氏研究に没頭する人が現れるかもしれません。流石にそれはないか。
2014年4月25日(金)と2018年5月20日(日)。楼門前。曜日の違いはありますが、伏見稲荷の混雑度は体感で2倍を遥かに上回った感じ。昼間は近寄りがたいので、2018年以降はできる限り早朝に訪れています。境内で好き勝手に振る舞う観光客を見たくない、という切実な理由もあります。
2014年4月25日と2018年5月20日。混雑する楼門前。伏見稲荷に押し寄せるのは外人に限った話ではなく、日本人観光客もインスタ映えか何かで消費しているだけだと思います。スマートフォンとSNSの普及であらゆるコンテンツが大量かつ高速で消費される時代において、伏見稲荷大社という聖地の風景すら、バズやエモのために消費される素材になっているように感じます。
2014年4月25日。表参道(p.5で紹介)を歩いて一の鳥居へ。この混雑は、まだマシなほうでした。
2018年5月20日。外国人観光客に人気の何とやら、4年連続第一位の幟が誇らしげに並びます。神域が破壊されてんのに何がインバウンドやねん。しょーもないわ。と思いました。
2014年4月25日。一の鳥居正面にはデイリーヤマザキ伏見稲荷大社前店。その左がJR奈良線の稲荷駅(p.4で紹介)です。2019年の時点で、昼間の稲荷駅は激混みで利用不能に。京阪本線はJRほど混みませんので、人混みを避けたい方は京阪伏見稲荷駅を使うといいでしょう。
2014年4月25日。表参道前の本町通(伏見街道)。京都のドライバーの交通マナーは震え上がるほど悪く、こんな道でも歩行者などお構いなしで飛ばします。モラルは全く期待できませんので、車に気を付けて歩きましょう。特に酷いのがタクシー。意味分からんぐらい歩行者を煽ります。
2014年4月25日と2020年9月19日。表参道北側の神幸道。昼間は混雑します。(p.6で紹介)
2014年4月25日と2019年2月24日。露店は混雑の原因になるそうで、この参道における営業は2019年3月末で廃止されました。ここにも観光客増加の弊害が現れています。
2014年4月25日と2020年9月19日。神幸道の二の鳥居をくぐると伏見稲荷の楼門へ。2014年当時、神幸道の「稲荷名産館」には「いなこん」原作者、よしだもろへ氏の色紙が展示されていました。撮影禁止だったので写真はありません。
2022年6月4日。神幸道の先に大きく掲示された「飲食禁止」「No Eat」の看板。境内における禁止行為が日本語と英語で列挙されています。ここまで警告しなければならないほど、傍若無人な観光客による環境破壊が進んでしまったのです。観光公害がどれほど深刻化しているか、よくお分かりになったでしょう。私だってこんな話題に好き好んで触れたくもないです。
2021年7月25日。閑散とした表参道。2020年から世界規模で新型コロナウィルスによる疫病が流行し、日本でも緊急事態宣言が出たり出なかったりの予断を許さない状況です。伏見稲荷に押し寄せた外国人観光客は完全に姿を消し、2010年頃にタイムスリップしたようでした。
2021年7月25日。疫病の収束と平和な暮らしを願って参拝。平安時代のように、今は神様に祈ることしかできません。未執筆の旅の記録が山積みなので、2022年時点でも遠方の旅を自粛して少しずつ執筆を進めています。サイト作りの趣味を持っていたのは幸いでした。
2022年6月4日と5月28日。疫病が一段落したと見て、京都への修学旅行が再開。少しだけ賑わいを取り戻しました。しかし海外からの観光客を全面的に受け入れたら、また神域破壊の地獄絵図が繰り広げられるでしょう。暴挙が繰り返されるのを想像するだけで心が痛みます。