熊野古道トレッキング I
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2009年12月31日(木) 8日目(2/2) 中辺路
那智山へ。

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補陀洛山寺を出ると、しばらく那智川沿いのR43。
中辺路は中世から利用された、最初期の熊野詣ルート。
第二の目的地、那智山を目指して歩きます。

標識には、熊野三山のシンボルである八咫烏。
熊野では家津美御子大神(素盞鳴尊)に仕えるミサキ神。
太陽の化身でもあり、導きの神様として信仰されています。

神武天皇の東征の際、高木大神によって派遣され、
熊野から大和への先導を務めたエピソードは大変有名。
三本足のイメージは、中国の伝承の影響なのだとか。

東方的には、「地霊殿」に登場した霊烏路空の元ネタの一つ。
霊烏路の姓は、八咫烏が先導した熊野の道、というイメージでしょうか。
因幡国の因幡てゐ、伊吹山の伊吹萃香、みたいなストレートな元ネタではありませんが、
熊野信仰がベースになっているのは間違いありません。

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瀧麓橋を過ぎ、R43を外れて井関の集落に入ります。
長谷川を渡って、曼荼羅のみちへ。

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雰囲気の良い山道を歩きます。
基本的にハイカーは見かけません。

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1420、尼将軍供養塔で小休止。
北条政子の熊野詣の記録が残っています。

案内板には携帯電話用のQRコードが付いてました。
デジタル化の時代。

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那智ふだらく霊園に下り、市野々の住宅街を歩きます。

「熊野古道トレッキング IV(執筆中)」(9~15ページ目)では、
那智から那智山を経て、本宮大社に至る中辺路を詳しく補完。
今回のレポより、そちらのほうが参考になると思います。

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王子神社(市野々王子)に寄り道。
那智大社の末社として創建されたと伝わる社。
天照大神、天忍穗耳尊、鵜葺草葺不合尊、金山彦命を祀ります。

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二ノ瀬橋で那智川を渡り、R43を渡って大門坂入口。
手前に大門坂駐車場があって、マイカーでアクセス可能。
時刻は1525、この辺りから車の観光客が増えます。

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鳥居をくぐり、振ヶ瀬橋で振瀬川を渡ります。

ここから那智山の聖域。
もうコンビニや紀勢本線の無人駅はありません。
那智山から本宮へ続く、深く長い山越えルートの入口です。
徒歩でなければ、この感覚は分からないでしょう。

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大門坂茶屋の前を通り、石段の登りが始まります。
横柄な態度の観光客に絡まれ、ブチ切れそうになりました。

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いわゆる熊野古道的な石段が続きます。
右手には那智大滝。まだ遠いですね~

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観光客の皆さんは、少し歩くだけで帰ってしまいました。
事実上貸し切り状態で、ナイスコンディション。

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1550、大門坂を登り終えました。
あと一息ですよ。

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駐車場で一旦休憩・・・
参道を抜けて、那智大社と青岸渡寺に向かいましょう。
観光地として、よく整備されていると思います。

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長い石段を登って那智大社へ。
ここまで来れば、ザックの重さは気になりません。

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16時頃、二の鳥居をくぐって熊野那智大社の境内に入りました。

熊野三山の一つで、熊野信仰の総本社である那智大社。
熊野夫須美大神(伊弉冉尊)を主祭神として、熊野の神々を祀ります。

古代より那智大滝そのものが信仰の対象で、
仁徳天皇5年(317年頃)に現在地に社殿が建てられたとか。
やがて仏教が伝わり、神仏習合とか修験道の霊場になったりして、
長い歴史を経て現在のような信仰形態になりました。

熊野の神々は熊野十二所権現とも呼ばれ、
神仏習合の要素が大変強いことで知られています。
特に、那智大社は仏教の雰囲気が濃いですね。

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社の隣には天台宗の青岸渡寺。山号は那智山。
西国三十三所の第一番札所で、本尊は如意輪観世音菩薩。
那智大社と同じ時期に、裸形上人によって開かれたとか。

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年末年始の準備が着々と進行中。
そういえば、今日は大晦日でした。

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那智大社と青岸渡寺を出て、那智大滝に向かいます。
右の写真、三重塔と大滝のショットは定番ですね。

一般的に那智山と呼ばれるエリア。
地形的には、那智山(632m)と妙法山(749.5m)の中腹。
山の中にあって、日が暮れるのは早いです。

那智山については、「熊野古道トレッキング IV(執筆中)」(10~12ページ目)で詳しく補完しています。
そちらのレポからどうぞ。

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車道を歩き、R46を渡って飛瀧神社へ。

思っていたより人は少ない印象。
今夜から初詣客で賑わうと思います。

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熊野那智大社別宮の飛瀧神社です。
祭神は大巳貴命。社殿は存在せず、滝そのものが御神体。
那智大社では、飛瀧神社を加えた熊野十三所権現を祀ります。

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17時を過ぎると暗くなってきました。
夜間にライトアップされるという情報を得たので、また来ます。

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しばらく参道を歩いて、補給や宿泊の状況を確認することに。
光ヶ峯(686m)の向こうから、満月が顔を出しました。

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1845、那智大滝にリターン。ガラガラ。
ライトアップを見に来る人は少ないようです。
随分冷えてきましたね。

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参道を一通り回ってみたものの補給は無く、宿は満員。

この状況で雲取越に突入するのは無謀ですから、
明日早朝にバスで紀伊勝浦に下りて補給することに決定。
私の旅はコンビニ無しでは成り立ちません。基本的に。

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満月の明かりの下、駐車場のベンチで寝る準備。
22時を過ぎると車や人が増え始め、参道は大変賑わっていました。
冷え込みそうなのでシートでシュラフを包み、風を遮断して横になります。

2009年と2010年の境界を過ぎた頃、
除夜の鐘が鳴り響く中で短い眠りに就きました。
本日の歩行距離は約24km。9日目に続きます。

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