東方巡遊記 GEARS

アイウェア

2022-09-17 改訂

ツーリングと機械加工で使う軍用の保護眼鏡。日常生活の必需品である眼鏡も紹介します。

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目次

眼鏡

TITANOLOGY TN-103(2010~2017年まで使用)

TITANOLOGY TN-103
近視&乱視の私には欠かせない眼鏡。多分8代目です。

自転車と徒歩の旅を始めてから新調を決め、軽量で耐久性に優れるβチタンのフレームを選びました。眼鏡無しではツーリングどころか歩くことも困難になりますから、行動中に眼鏡を紛失しないようにスポーツ用の眼鏡バンドを取り付けました。流石に7年も酷使するとレンズのコーティングが剥離し、傷や染みで視界が悪くなって引退を決定。フレーム・レンズともに長い役目を終え、i-ATHLETE LCG-506に更新しました。現在はスペアの眼鏡として保管しています。

i-ATHLETE LCG-506(2017年から使用)

i-ATHLETE LCG-506
おそらく9代目の眼鏡。インドア・アウトドア共用です。

フレームは軽量で耐久性に優れるβチタン製。テンプルはゴムパッド付きでフィット感が高く、スポーツに最適なデザインです。様々な環境で着用することを前提に、レンズは傷や汚れに強い"アボナール1.60AS SSDスクラッチシールド"を選びました。ブルーライトカットの機能も備えており、PC画面を長時間見ながら記事を書いたり、イラストの着色作業を行っても目が疲れにくいです。眼鏡バンドはショックコード 1/8"をテンプルに結ぶ簡素な仕様に変更しています。

リムを交換したi-ATHLETE LCG-506 リムを交換したi-ATHLETE LCG-506
日常生活と徒歩旅で酷使を続け、4年でテンプルの塗装が剥げてゴムパッドは加水分解を起こしています。フレーム自体は全く問題ないので気にせず使っていたところ、車のドアに眼鏡をぶつけてリムが破断。幸いにもリムで衝撃が吸収されてレンズは無事だったため、リムのみ新品に交換しました。レンズのコーティングはかなりの耐久性があり、まだまだ傷が少なくクリアな状態を保っています。先代より長く使い込みたいです。

保護眼鏡

ESS ICE NARO + Vice Rx Insert(2010~2017年まで使用)

ESS ICE NARO + Vice Rx Insert ESS ICE NARO + Vice Rx Insert
軍用のバリスティックアイウェア。眼を保護する用途に特化した製品です。

レンズは厚さ2.4mmのポリカーボネート製で、保護規格はMIL-PRF-31013、ANSI Z87.1-2010、OSHA及びCE EN 166に適合。銃弾や破片から眼を守る装備として米軍向けに開発され、CQBやIED攻撃に際して高い効果を発揮しました。顔に破片を受けてもバリスティックアイウェアを着用していれば失明は免れる、という認識が広まり、ICEは米軍のみならず世界各国の軍隊に採用されました。米軍が認定する保護眼鏡リスト"APEL"に選定された極めて信頼性の高いアイウェアです。

ESS ICE NARO + Vice Rx Insertをツーリングで使用 ESS ICE NARO + Vice Rx Insertをツーリングで使用
私はツーリング用としてICEを採用。信頼性の高さ、クリアレンズ、RX Insertが選定の理由です。

通常のICEは欧米人向けでレンズが大きめ。小顔の私はレンズが小さいNAROモデルを選びました。ノーズピースを別売の"Vice Rx Insert"に交換すれば度付きレンズを装着できるため、眼鏡着用者に適したアイウェアでもあります。但し、度付きレンズは両眼に対して角度が付いた状態で装着されます。非球面レンズで作成したところ、見え方が普通の眼鏡とは異なって長時間の着用には適しませんでした。私の度数の場合、球面レンズで作るべきだったようです。

ツーリングにおける保護性能は最高レベル。バリスティックレンズが風雨の直射を防ぐため眼が疲れにくく、小石や虫が衝突しても大丈夫でした。レンズはクリア・ブラック・イエローの3種類が付属。ノーズピースとテンプルを外して簡単に交換できますが、色付きのレンズでは旅先の風景が変わってしまうから使いません。旅人や地元民とお喋りする際、 こちらの目が見えたほうが印象が良く、走行中にドライバーとアイコンタクトすることも考慮すればクリアレンズ一択です。

着用感はそれほど良好ではありません。NAROモデルでテンプルの長さを調整可能とはいえ、フィット感は低く、付属のストラップを併用しても重みで鼻からずれ落ちやすいです。度付きレンズが睫毛に触れて気になる、長時間着用すると耳が痛くなるといった欠点もありました。尚、ストラップのゴムは伸び切ってしまい買い替え。Rx Insertのフレームも汗で腐食して折れ、一度買い替えています。

ICEの弱点はレンズが曇りやすいこと。気温を問わず多湿の環境ではすぐに曇ります。ツーリング中の小雨、冬季の山歩き、蒸し暑い屋内射場…どの条件でもレンズが真っ白になり、前が見えなくなりました。付属の"No Fog Cloth"なる眼鏡拭きや別売の曇り止めを使う方法もありますが、その効果は長続きせず汗で流れてしまいます。曇ったら手で拭いて対処するするしかありませんでした。

ESS ICE NAROのスペアレンズ ESS ICE NARO + Vice Rx Insertを冬山で使用
ツーリングから派生して、風雪に曝される冬季の山歩きで着用。積雪期には雪の反射で眼を痛めないようイエローレンズに交換しました。本来の用途である射撃や演習、更には機械加工の仕事でも着用し、傷だらけになったレンズを買い替えながら様々な環境で酷使してきたICE。やはり曇りやすいという欠点はどうにもならず、後継モデルとして普及するESS Crossbow APELへの更新を決定。7年間活躍して引退となりました。

ESS Crossbow APEL + Vice Rx Insert(2017年から使用)

ESS Crossbow APEL + Vice Rx Insert ESS Crossbow APEL + Vice Rx Insert
軍用のバリスティックアイウェア。ESS ICEの後継モデルに相当する製品です。

レンズは厚さ2.4mmのポリカーボネート製で、保護規格はMIL-PRF-32432、ANSI Z87.1-2010、OSHA及びCE EN 166に適合します。実状況におけるバリスティックアイウェアの有効性はICEの時代に実証されており、米軍をはじめとする世界各国の軍隊でICEから更新されました。もちろん米軍が認定する保護眼鏡リスト"APEL"に選定され、最もスタンダードで信頼性の高いアイウェアになります。その保護性能故、産業用保護眼鏡やアウトドア用アイウェアとしての実用性も高いです。

デザインはICEから一新。"DedBolt"なるロック機構を備えたフレームでレンズを保持する仕組みになりました。度付きレンズを装着できる"Vice Rx Insert"の作りはICEと共通。両眼に対して角度が付いた状態で装着されるため、度付きレンズの仕様には注意が必要です。ICEでは非球面レンズを作成して見え方に違和感があったので、Crossbowではデモレンズに合わせて球面レンズを依頼しました。私の度数の場合、球面レンズで普通の眼鏡と同じ見え方になります。

モデルチェンジに伴って従来の不満点は大幅に改善。フレームはユニバーサルフィットの"Tri-Tech-Fit"で装着感は良好です。テンプルの長さを調整できない代わりにゴム パッドを備え、長時間着用しても耳が痛くなりにくいです。付属のストラップは相変わらずゴムが劣化しやすく、MIL-SPECパーツのショックコード 1/8"、コードロック(ITW Nexus GTSP Cordloc)、スカルビーズでタクティカルなストラップを自作。コードロックを絞ることで、鼻からずれ落ちにくくなります。

Crossbowの最大の特徴は"ClearZone FlowCoat"仕様のレンズ。外側は傷付きにくく、内側には強力な曇り止めコーティングが施されています。決してレンズ自体が曇らないのではなく、通気によって曇りが解消されるという意味。ツーリングや山歩きなど風が強い環境では隙間風によってレンズの曇りが消えるため、行動中にレンズを拭く煩わしさがありません。無風の蒸し暑い環境では曇りが消えず水滴になりますが、これはどうしようもないことです。尚、レンズのカーブによる歪みを限りなく抑えた"ESSOPTICS"技術により、ICEのレンズよりも視界がクリアに感じます。

ESS Crossbow APELのスペアレンズ
Crossbowの用途はツーリング、冬季の山歩き、機械加工の仕事。どの環境でもクリアレンズを使い、積雪期に限ってイエローレンズに交換します。工作機械を扱うための産業用保護眼鏡としては、後述のGasketと組み合わせてほぼ毎日着用。5年間でレンズ表面が傷だらけになり、内側のコーティングも剥がれつつありますが、辛うじてクリアな状態を保っています。このアイウェアの信頼性の高さは素晴らしいです。保護眼鏡を必要とする全ての現場に適しています。

ESS Crossbow Gasket(2017年から使用)

ESS Crossbow Gasket ESS Crossbow Gasket
ESS Crossbow専用に設計されたガスケット。Crossbowを保護ゴーグルに変換する製品です。

ESS Crossbow Gasketとフライス盤 ESS Crossbow GasketとNC旋盤
ESS Crossbow Gasketと保護具一式 ESS Crossbow Gasketとヘルメット
上述したように、私はCrossbowを産業用保護眼鏡として使います。工作機械や電動工具、空圧工具を多用する現場では切り屑や破片が飛散するため、保護眼鏡が絶対に必要です。もし着用せずにフライスや旋盤を扱ってクラッシュすれば、工具やワークの破片が眼に刺さって失明し、二度と旅の風景を楽しめなくなります。できれば切り屑や破片だけでなくクーラントや油煙、粉塵などの有害要素を全てシャットアウトするのが望ましく、Crossbowをゴーグルとして使えるGasketを選びました。

Gasketの装着は簡単。Crossbowのフレームに樹脂パーツを嵌め込み、レンズに被せるだけでゴーグルになります。残念ながらVice Rx Insertとは併用できず、ノーズパッドが干渉して取り付けられません。仕方なくノーズパッドに当たる箇所を切除してガスケットの下側をレンズに合わせ、特に密閉感が損なわれることもなく使用できています。但しアイウェアに衝撃が加わった際、切った端末が眼に刺さる可能性も排除できません。この改造は自己責任です。絶対に真似しないでください。

フレームに取り付ける樹脂パーツはベンチレーションになり、スライドさせることで密閉・通気の切り替えが可能とされます。が、実際にはスライドが緩くて切り替えは機能せず、常に閉じた状態になります。密閉状態では保護機能が向上する代わりに通気性が損なわれ、蒸し暑い作業場では非常に曇りやすいです。とは言えCrossbowのレンズには強力な曇り止めが施されているため、近くに扇風機や送風機を設置しておけば隙間風で曇りは解消されます。

Gasketを装着した状態では重量が増して鼻からずれ落ちやすいので、上述したショックコード 1/8"、コードロック(ITW Nexus GTSP Cordloc)、スカルビーズによるストラップが必須。コードロックを絞って密着感を上げ、ゴーグルとしての有効性を高めます。この状態の保護効果は高く、現場で多用するサンダー(ディスクグラインダー)の粉塵から確実に眼を守ります。当然ながら防塵マスクと耳栓(SureFire EP3 Sonic Defenders)の着用も忘れてはなりません。

機械加工の仕事はかなり暑く、アイウェアは汗でびしょ濡れになります。Gasketはゴム製であり、毎日着用すれば必ず汗で劣化します。私の場合は3年で加水分解を起こしてボロボロになって買い替えました。ゴーグル化したCrossbowは一般的な保護眼鏡とは比べ物にならないほど優れていますから、レンズやガスケットぐらいは消耗品と思って買い替えます。とにかく実用的で、これ以外のアイウェアは考えられないです。

保護ゴーグル

保護ゴーグル 保護ゴーグルと靴下カバー
ホームセンターで買える保護ゴーグル。防災用として置いています。

保護規格はANSI Z87+に適合。レンズはポリカーボネート、フレームはPVC製です。軍用のバリスティックゴーグルと性能を比較しても無意味であり、機械や工具を扱う産業用・DIY用の保護具としては最低限の仕様を満たします。ゴーグル型なので眼鏡を掛けた状態でも着用でき、有害な破片や粉塵から眼を保護してくれる構造。側面には蒸れ防止の小孔が設けられています。

上述のESS Crossbow Gasketが無かった時代、砂塵だらけの環境で保護ゴーグルと防塵マスクを組み合わせて作業したことがあります。流石に長時間の使用ではレンズが曇ってしまいましたが、防塵性に限って言えば十分実用に耐えうる性能でした。作業現場だけでなく、火山噴火や災害時の避難にも有効だと思います。保管時に埃を被ったりレンズが傷付かないよう、使い古した靴下をカットしてゴーグルカバーにするのも定番です。

PETZL ELIOSに保護ゴーグルを装着
今ではアウトドアも仕事もCrossbowで間に合っていますが、防災用に最低限の保護性能を備えたゴーグルを用意しておくと安心。普段は山岳用ヘルメット(PETZL ELIOS)に装着した状態で保管します。毎日着用する眼鏡と保護眼鏡だけでなく、いつ起きるか分からない災害時の保護具も万全の態勢です。

眼鏡ケース

le coq sportif 眼鏡ケース(2017年から使用)

le coq sportif 眼鏡ケース Therm-a-Rest RidgeRest SOLite Sを野宿に使用
i-ATHLETE LCG-506と同時に新調したハードタイプの眼鏡ケースです。

旅先で野宿する際には、外した眼鏡を剥き出しでシュラフの傍らに置いたり、ウェストバッグに突っ込んでしまいがち。暗いうちに起床して手探りで眼鏡を探すと、地面に弾き落としたり、他の装備に擦ったりしてレンズが傷付く恐れがあります。ハードケースに収納しておけば手探りで見つけやすく、ラフに扱っても大丈夫です。

旅先でも日常生活でも、起きて最初にする動作は眼鏡を取って掛けること。暗がりでケースを見つけて開けやすいように、ジッパープルは蛍光反射コード 2.5mmITW Nexus Zipcordに交換しました。眼鏡を掛けなければ何もできません。眼鏡に関するものは全て実用性を追求します。

ESS ICE Hard Case(2010~2017年まで使用)

ESS ICE Hard Case ESS ICE Hard Case
ESS ICE用のハードケース。ICEの収納・携行に使いました。

ICE付属のナイロンケースは頼りないと感じ、別売のハードケースを購入。内部はICE本体とスペアレンズx2枚に合わせたスポンジの仕切りがあり、頑丈なケースと相まってアイウェアを安全に携行できます。軍隊向けの製品にも関わらずMOLLE/PALSには非対応で、小型のフックとベルトループを備えるのみ。ボディアーマーやバックパックに装着する用途には不向きです。

私はICEをクリアレンズの状態でしか使わず、積雪期に限ってイエローレンズに交換するスタイル。よく考えるとスペアレンズを2枚も収納できる大柄なケースは必要なく、バッグに入れると嵩張るだけでした。アイウェアをESS Crossbow APELに更新したところ、一回りコンパクトなESS MOLLE Hard Caseが付属。そちらのほうが使いやすくて気に入り、このケースはICEとともに役目を終えました。

ESS MOLLE Hard Case(2017年から使用)

ESS MOLLE Hard Case ESS MOLLE Hard Case
ESS MOLLE Hard Case ESS MOLLE Hard CaseにCrossbow Gasketを収納
ESS Crossbow APELに付属するハードケース。Crossbowを折り畳んで入れるだけのシンプルな構造です。ESS ICE Hard Caseのようなスペアレンズの仕切りが無いため、一回りコンパクトになりました。Gasketを装着した状態でも収納できますが、Gasketのゴムがテンプルで押されるため、入れっぱなしにすると変形します。

ESS MOLLE Hard Caseをザックのボトルポケットに収納
ポーチ背面はMOLLE/PALSに対応しており、ボディアーマーやバックパックに装着可能。PALSウェビングはベルトループとしても使えます。私はカラビナ(ITW Nexus Tac Link)を取り付けて、ザックのボトルポケットに挿して携行する際の脱落防止にしています。

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