2022-12-04 改訂
カメラと併用するストラップ・カバー・三脚類。充実のオプションでカメラを合理的に運用します。
旅に持って行くカメラはコンデジ(RICOH WG-6)、MF一眼レフ(ASAHI PENTAX SP)、AF一眼レフ(MINOLTA α-7700i)の3台態勢。コンデジで記録写真、フィルムで風景撮影と使い分けており、3台とも使用頻度は高いです。徒歩の旅ではカメラを効率よく携行しながら撮影する必要があり、両肩に掛けても干渉しにくく取り回しやすいストラップを選びます。フィルムカメラは雨や衝撃に弱く、もし破損すれば取り返しがつかないため、必ずソフトカバーで保護した状態で携行します。
フィルムカメラで風景を撮りながら旅をすると、大量のフィルムを消費します。行動中にザックを下ろさず素早くフィルムを交換できるよう、フィルムの携行手段にも工夫が必要です。他にも夜景撮影用の三脚やケーブルレリーズ、手入れ用品、保管用の防湿庫など、カメラ関係の機材は多岐にわたります。旧式のフィルムカメラを実用品として使い続けるためには、周辺機材の充実が不可欠。最新の装備を取り入れてカメラの運用を合理化した上で、歴史探訪の旅を楽しむスタイルです。
デジタルカメラの運用に不可欠な記憶媒体。容量と転送速度は日々進歩しています。
初めて旅用に買ったデジカメはPanasonic LUMIX DMC-FZ8でした。当時の撮影枚数は1日に100~200枚程度。1GBか2GBのSDカードで足りました。後にコンデジをRICOH G600→G800→WG-6と更新するのに伴って、撮影枚数が1日に1000枚以上と劇的に増えて容量の大きいSDカードが必要に。時代の流れとともにカメラの高画質化、転送速度の向上といった技術面の進歩があり、古いSDカードは実用的ではなくなってしまう、という事情もあります。
WG-6とともに高価な64GBのSDカードを導入したところ、2枚連続で読み込み不良に遭遇。大容量は諦めて、現在は東芝の32GB(SDHC I Class 10)x2枚、16GB(SDHC I Class 10)x2枚に落ち着きました。現場用のコンデジと異なり、一般的なSDカードに防水・耐衝撃性はありません。ケースに入れた上でジッパーバッグとオーガナイザー(EXPED Vista Organiser A6)で厳重な防水処置を施し、破損・紛失しないよう細心の注意を払って携行します。
機能性の高いカメラストラップ。ASAHI PENTAX SPに装着します。
ライフルスリングを意識したタクティカルなデザインであり、MIL-SPECパーツを多用。1.25インチ(31.75mm)のナイロンウェビングとアセタール樹脂製のサイドリリースバックル(Duraflex Mojave Side Squeeze)から構成され、550パラコードのループでカメラのストラップホールに装着します。この製品の売りはバックルのアジャスターで長さを調整できる機能。移動時はウェビングを引いて体に密着させ、撮影時はアジャスターを緩めて取り回しやすくなります。調整は片手で素早く行えるため、高機能なスリングと同等のタクティカルアドバンテージを発揮できます。
2箇所のバックルを開放すればストラップ本体とカメラが分離。カメラ側のストラップを繋ぐとハンドストラップにもなります。真夏の旅ではストラップが汗でビショビショになりますから、簡単に外して丸洗いできるのは嬉しい仕様です。バックル保護のためライフルスリング用のエラスティックスリーブを被せたり、調整側のウェビング端末を蛍光テープで強調するなど、追加の工夫で旅先での使いやすさを徹底追求。昔のフィルムカメラには似合わないかもしれませんが、実用性は非常に高いです。
機能性の高いカメラストラップ。MINOLTA α-7700iに装着します。
ECHO NiNER Original Camera Strap Ver.2と同じくライフルスリングを意識した製品。1.25インチ(31.75mm)のナイロンウェビングとアセタール樹脂製のサイドリリースバックル(Duraflex Mojave Side Squeeze) から構成され、550パラコードのループでカメラのストラップホールに装着します。Dee Lux Camera Strapは1/8インチ(約3.2mm)厚の"Drilex"ライニング付きパッドが縫い付けられており、重量のあるカメラの携行に適します。
アジャスターによる長さの調整や、2箇所のバックルを開放できる作りはOriginal Camera Strapと同等。バックルに互換性があり、α-7700iを持って行かない場合はASAHI PENTAX SPに装着します。バックル保護のためライフルスリング用のエラスティックスリーブを被せたり、調整側のウェビング端末を蛍光テープで強調するといった追加の工夫も同じ。α-7700iは先進的なデザインですから、このストラップがよく似合います。
カメラ保護用のソフトカバー。ASAHI PENTAX SPに装着します。
伸縮性とクッション性に優れたポリクロロプレン製。カメラ全体を上下から包み込む立体構造です。このカバーを装着して携行すれば、衝撃だけでなく直射日光からカメラを守る効果があります。メーカーでは水に強い素材と標榜していますが、真夏は普通に汗が染み込む上、雨天には耐えられません。剥き出しで携行するよりは遥かに安全であることに間違いはなく、カメラ保護の基本装備と言えます。
撮影時はベルクロで容易に開放可能。ストラップ(ECHO NiNER Original Camera Strap Ver.2)に掛けられるスナップボタン式のタブにより、開放してもカバーが脱落しない仕様です。背面にはレンズキャップ等を収納できるジッパーポケットを備えるも、私には必要ありませんでした。カバー自体の視認性を向上するため、ジッパープルは蛍光反射コード 2.5mmに交換しています。
PENTAX SPは横幅ギリギリで収まるサイズ。行動中のカメラ保護に役立ちます。流石に5年も使うとベルクロの縫い目が開閉の負荷によって破れ、貼り合わせ自体も弱くなりました。まだ最低限の実用性は保っているので、買い換えずに酷使を続けています。
カメラ保護用のソフトカバー。MINOLTA α-7700iに装着します。
HAKUBA ルフトデザイン スリムフィット カメラジャケット M-80の大型版。伸縮性とクッション性に優れたポリクロロプレン製で、構造や仕様は同じです。望遠レンズを装着したカメラに対応しており、MINOLTA AF ZOOM 28-135mm 1:4(22)-4.5とα-7700iの組み合わせでジャストフィットします。単焦点レンズを装着した場合は先端が余りますが、特に気になりません。カメラを安全に携行できるので重宝します。
望遠レンズ用のソフトカバー。MINOLTA α-8700i用の広角望遠レンズ(MINOLTA AF ZOOM 28-135mm 1:4(22)-4.5)を収納します。カメラジャケットと同じく伸縮性とクッション性に優れたポリクロロプレン製。内部にはベルクロで脱着できるインナークッションと中仕切りを備えており、レンズの長さに応じて調整可能です。ジッパープルは蛍光反射コード 2.5mmとコードエンド(ITW Nexus Zipcord)に付け替え。レンズ交換時の操作性を向上しています。
ネオプレン製のジッパーポーチ。伸縮性とクッション性に優れ、オレンジ色でよく目立ちます。コンデジ(RICOH WG-6、G800)に適したサイズであり、移動中などカメラを使わない時はこのポーチに収納します。ジッパープルは蛍光反射コード 2.5mmとコードエンド(ITW Nexus Zipcord)に交換して操作性を向上。G800はスペアカメラですから、長旅の際はポーチに入れっぱなしで携行します。
カメラの保護に最適な防水バッグ。ASAHI PENTAX SPとMINOLTA α-7700iを収納します。
カメラを入れて上部を3回巻き、フロントリリースバックルを閉じることで密閉に近い状態になるロールトップバッグです。生地はハイドロプロコーティングされた40Dナイロン。完全防水ではないそうですが、多少の雨には余裕で耐えられます。内部には薄いパッドを備えており、上述のカメラジャケットと併用すればカメラが水と衝撃から確実に保護されます。尚、このタイプのバックルは外れやすく、ザックのストラップに掛けると脱落の恐れがあります。私は絶対に外付けしません。
バッグの容量は3L。PENTAX SPなら普通に入りますが、α-7700iと望遠レンズを入れる場合は2回しか巻けません。バッグは剥き出しで携行するわけではなく、ゴミ袋で防水処置を施したザック内に収納します。バックパッキングではザックに野宿セット等の装備を詰め込みますから、移動中にカメラが圧迫されてもダメージを受けにくいバッグが必要なのです。フィルムカメラの保護はオーバースペックなぐらいが理想的。大切なカメラを徹底的に守ります。
パッキングに多用するジッパーバッグ。フィルムの携行にも使います。
フィルムケースは頑丈で密閉性が高く、外箱ごとザック内に収納すれば安全にフィルムを携行できます。それでも貴重なフィルムが破損・紛失しないとは限らず、SDカードと同様に厳重な防水処置を施したくなります。旅に持って行くフィルムはリバーサルとネガを合わせて20本以上用意しますから、まとめてジッパーバッグに入れるのが最も合理的。未使用と撮影済みのフィルムを混同しないよう、入れる袋は分けておきます。
このジッパーバッグは、あくまでザック内に予備フィルムを収納する手段。行動中にザックを下ろさずフィルムを交換するには、別の携行手段が必要になります。それは以下の項目で紹介します。
非透明のジッパーバッグ。すぐ取り出せるフィルムの携行に使います。
作りは上述のジッパーバッグと同じ。中身が見えない非透明の袋のため、遮光性があってフィルムに影響を与えにくい気がします。行動中に交換するフィルムはこのジッパーバッグに5本だけ入れ、後述のボトルポーチ(MAGFORCE Mini Rollypoly)、モンベル スタッフバッグ、ISUKA ウルトラライト マウンテンサコッシュに収納。あるいはトレッキングパンツのカーゴポケットに突っ込んで携行します。
交換時に混同しないよう、未使用と撮影済みのフィルムを入れる袋は分けておきます。手元に5本のフィルムがあれば、すぐに撮りきることはありません。休憩時にはザックを下ろして予備フィルムを補充し、撮影済みの大切なフィルムは別のジッパーバッグに収納します。このパッキングがフィルム携行の基本。シンプルで実用的です。
ボトルの携行に適したMOLLE仕様のポーチ。フィルム入れとして使います。
生地はテフロンコーティングされた1000ナイロン。0.5~1Lのボトルが収納できるサイズで、フィルムの場合は5本パックの箱が2つ入ります。中身が飛び出さないようにベルクロ式のフラップを備え、行動中にフィルムを紛失する心配は皆無。開口部を絞るドローコードもありますが、固い生地のためほとんど意味を成しません。何も収納しないときはポーチを折り畳み、コンパクトな状態で携行できるのが最大の特徴です。
ウェストバッグ化したショルダーバッグ(MAGFORCE Humberg 10"x8")に装着。
戦人 防水処置袋に入れたネガとリバーサルを5本ずつ収納し、行動中に素早くフィルムを取り出して交換。撮影済みのフィルムはバッグ本体に収納する方式です。そもそもフィルム入れのポーチを装着したバッグ自体、写真を撮り歩く旅のために導入しました。機能性に優れる装備によってカメラの使い勝手が向上し、旅先で素早い行動が可能になり、歴史探訪の旅が更に充実するという算段です。
地図やフィルムを集約できる上、丈夫なナイロン生地で直射日光からフィルムを守る効果もあるウェストバッグとポーチ。これまでの経験を元に導入したので使いやすさは最高ですが、全ての徒歩旅に適するわけではありません。重装備の山歩きでは腰回りが嵩張り、軽装備の街歩きでは物々しいです。スマートにフィルムを携行する手段として、モンベル スタッフバッグも用意しました。
モンベル トレントフライヤー ジャケットに付属するスタッフバッグ。上述のMAGFORCE Mini Rollypolyを使わない場合のフィルム携行手段です。
ドローコードは蛍光反射コード 2.5mm、コードロック(ITW Nexus GTSP Cordloc)、コードエンド(ITW Nexus Zipcord)に交換。フック(NIfCO GS7)を追加して、ザックのショルダーハーネスに装着したDリング(ITW Nexus GrimLoc)に吊るします。GS7は丈夫でGrimLocとの相性が良く、行動中にブラブラ動きにくいのが利点。ここでもMIL-SPECパーツを多用します。
このスタッフバッグはフィルムを収納するには最低限の大きさであり、5本パックの箱が2つだと窮屈すぎ。1つだけ入れるのが無難です。GrimLocに吊るした状態でもコードロックを緩めて開放できますから、行動中のフィルム交換は容易です。大型ザックを背負って山の風景を撮る旅や、デイパックを背負って街の風景を撮る場合は、これぐらいスマートにフィルムを携行したいものです。
35mmフィルム専用のケース。1枚目はFUJIFILM、2枚目はKodak(またはLomography)です。どちらも蓋は低密度ポリエチレン(LDPE)、本体は高密度ポリエチレン(HDPE)製。FUJIFILMの蓋はカポっと嵌まり、Kodakの蓋は柔らかいという特徴があり、FUJIFILMのほうが容器として優れています。密閉性が高く、フィルムケースだけあってフィルム保護に欠かせない容器ですが、現像する際に不要になるため、毎回プラスチックごみとして大量に廃棄される運命にあります。
そこで思い付いた使い道が小銭入れと耳栓入れ。1円玉から500円玉まで分かりやすく整理できるだけでなく、10円玉を入れたフィルムケースをポーチで携行すると賽銭入れとして便利です。蓋が密閉されて衛生的なので耳栓の携行にも適任。この用途は貴重品入れ、耳栓のページで紹介します。
おそらく4代目のミニ三脚。コンデジ(RICOH G800、WG-6)を載せて使います。
自転車と徒歩で各地を巡っていると、必ず自分撮りをしたくなる状況があります。そういった用途のためだけに本格的な三脚を携行しても重くて嵩張るだけ。軽量コンパクトで行動中にウェストバッグから取り出して、コンデジに装着して素早く撮影するとなれば、必然的にシンプルなミニ三脚に落ち着きます。どの製品も安価故に安定性は低く、数年で雲台が固定できなくなったり脚が外れるのが普通。旅用の消耗品と割り切って買い替えます。
この三脚は3段のスライド式。それまで使っていた2段式より少し高いという理由で選びました。最大高は253mm。地面に置いて撮影する際、辛うじて液晶画面を覗き込める高さです。自由雲台はコンデジの重さですら緩み、三脚としての安定性は皆無に等しい感じ。ミニ三脚を持っていないよりはマシ、程度の代物です。携帯用のスタッフバッグは付属せず、壊れたSLIKのミニ三脚から流用しました。既に雲台のネジが緩くなり、引退間近です。
アルミ・マグネシウム製の軽量な三脚。コンデジ(RICOH G800、WG-6)を載せて使います。
旅先で記念撮影するために導入。自分撮りだけでなく、旅人が集まった際に使う目的もあります。最大高は900mm、エレベーターを下げた状態では590mm。本格的な三脚よりは低いものの、コンデジの記念撮影用としては十分すぎる高さと安定性です。水準器を備えた3WAY雲台と3段レバーロック式の脚も操作しやすく、ミニ三脚(HAKUBA eポッド2)に不向きな場面で役立ちます。
この三脚は折り畳んだ状態でザックのボトルポケットに挿せるサイズ。軽量で携行性に優れます。搭載重量は1kgであり、一眼レフカメラを載せるには不安定。旅に持って行くコンデジ専用の三脚として見れば、優れた製品だと思います。
第一線を退いたPanasonic LUMIX DMC-FZ8で夜景撮影を試してみたところ、三脚の有効性を改めて実感。現在はコンデジで夜景を撮るためにも携行しています。
撮影場所 |
カメラ |
撮影年 |
|
1枚目 |
伏見稲荷大社の本宮祭 |
LUMIX DMC-FZ8 |
2014 |
2枚目 |
伏見稲荷大社の本宮祭 | LUMIX DMC-FZ8 | 2014 |
3枚目 |
夕暮れの嫁ヶ島 | G800 |
2019 |
4枚目 |
大斎原の大鳥居 | G800 | 2021 |
アルミ製の三脚。AF一眼レフカメラ(MINOLTA α-7700i)の夜景撮影で活躍します。
AFカメラとリバーサルフィルム(FUJIFILM Velvia 100)で夜景を撮るために導入した本格的な三脚。エアリーシリーズにはS、M、Lの3種類があり、これは中サイズのM100です。最大高は1241mm、エレベーターを下げた状態では1070mm。アイレベルよりは低いですが、ファインダーを覗くには十分な高さ。展望地に設けられた柵も大体かわせます。Sでは柵をかわせない可能性があり、Lでは重量が増加します。三脚としての実用性と、旅に持っていける携行性を考慮してMを選びました。
搭載重量は1.5kg。望遠レンズを装着した一眼レフカメラでも安定します。雲台はクイックシュー式のSBH-100 DQA。水準器は備えず、ノブ一つで操作する自由雲台です。私は同じ場所に留まらず、街や山を歩き回って撮影します。三脚にカメラを載せた状態で移動すると激突・脱落の恐れがありますから、カメラと三脚を素早く切り離して携行できるクイックシュー式が適任。風景写真の構図をじっくり練るセンスはありませんので、シンプルな操作の自由雲台のほうが使いやすいです。
最大の特徴は脚を反転して折り畳む機構です。スタッフバッグに入れた状態では上述のSLIK 450G-7より僅かに長い程度。ザックのボトルポケットに挿して携行できるコンパクト性を実現しています。脚の伸縮は操作しやすい3段のレバーロック式。近くに光源のない場所で撮影することもありますから、暗がりで目立つように蛍光反射テープと蛍光テープを貼りました。見た目は野暮ったいですが、このような工夫が実用性を向上します。
安定した夜景撮影を行うには、カメラに触れることなくシャッターボタンを押せるケーブルレリーズ(ROWA TC-2003)
も必須。三脚とケーブルレリーズの組み合わせは非常に強力であり、一切のテクニックを持たない私でもリバーサルフィルムで美しい夜景を撮影できます。デイパックに挿して近場の夜景を撮ったり、大型ザックを背負う徒歩旅の中で使ってみたり、活躍の場面は色々あります。フィルム写真の楽しみ方が広がったのはこの三脚のおかげ。本当に気に入りました。
撮影場所 |
カメラ |
レンズ |
フィルタ |
フィルム |
撮影年 |
|
1枚目 |
京都駅 |
α-8700i |
広角単焦点 |
UV |
Velvia 100 |
2018 |
2枚目 |
稲荷山の参道 |
α-8700i | 広角単焦点 | UV | Velvia 100 | 2018 |
3枚目 |
尾道水道 |
α-8700i | 広角単焦点 | UV | Velvia 100 | 2018 |
4枚目 |
大斎原の大鳥居 |
α-7700i | 広角単焦点 | UV | Velvia 100 | 2021 |
MINOLTA α-7700i、α-8700iに対応するケーブルレリーズ。夜景撮影に使います。
MINOLTAの純正ケーブルレリーズ(RC-1000)はシャッター機能のみだったので、手元でシャッタースピード等を操作できる互換品を選びました。いかにも廉価版といった作りで、電源ボタンがありません。単4電池x2本を入れると電源が入るお粗末な仕様です。高価で高性能なカメラと三脚(SLIK エアリー M100)に取り付けるには、残念なぐらい安っぽいです。
ケーブルレリーズに求められる機能は揃っており、DELAY(セルフタイマー)、LONG(シャッタスピード)、INTVL(撮影間隔)を時間・分・秒単位で設定可能。もちろん手動レリーズ、撮影枚数の設定、バックライトと操作音のON/OFFもあります。私はカメラ側をマニュアルフォーカス+バルブ撮影に設定した状態でしか使いませんが、オートフォーカスでシャッターだけ切る操作も可能。これだけ設定できて電源ボタンを備えないのが不思議です。
項目や時間は十字キーを押して設定します。個体差があるのかボタンの感度が低く、強く押し込まないと反応しない劣悪な操作性。一つの撮影場所でシャッタースピードを15秒、30秒、1分と変えて適正露出を得る使い方が多いため、1回の撮影ごとにボタンを何度も何度も押し込まなければならず、とても手間がかかります。あまりにも使いにくいため、最近は手動レリーズだけで撮影しています。
撮影時にはカメラと一体運用したいので、ストラップホールにフック(NIfCO GS7)を取り付け、ストラップ(ECHO NiNER Dee Lux Camera Strap)に吊るします。これならケーブルレリーズの置き場所に困らず、カメラ側のコネクターに負荷がかかりません。移動と撮影を繰り返すとカメラのシューが緩みますから、増し締め用のワッシャーも一緒に吊るしておきます。操作性に不満があるとはいえ、夜景撮影の必需品です。
Exifの代わりとなる撮影データ。リバーサルフィルムで夜景を撮影する際に記録します。
MINOLTA α-7700iは高性能なAF一眼レフカメラですが、オートフォーカスといえども夜景撮影で適正露出を得られるわけではなく、シャッタースピードと絞りは自分で決める必要があります。デジタルカメラと違ってその場で出来を確認できないため、一つの撮影場所でシャッタースピードを15秒・30秒、絞りを4.5・8と倍数で変えてみて、現像後に適正露出を得られた最高の1枚を選びます。
当然ですがフィルム写真にExifデータは残りません。後から写真ごとにシャッタースピードと絞りを確認できるように、簡単な撮影データシートを作りました。伝票ボード(リヒトラブ クリップボード)に挟むと、現場で書き込みやすいだけでなく、ウェストバッグから出し入れしやすくなります。リバーサルフィルムで夜景を撮り始めた頃は適正露出など全くの未知数の状態。こうして撮影データを記録しながら試し撮りを繰り返し、今では撮影環境に応じて大体適正と思われる数値を把握しています。
フィルムカメラの手入れに用いるクリーニングセットです。内容はシリコンブロアー、レンズクリーナー、クリーニングペーパー、クリーニングクロス、クリーニングブラシ、先細型綿棒の6点。外観の手入れはもちろんのこと、裏蓋を開けてフィルム室を清掃する用途に最適。程よい威力のブロアーと柔らかいブラシで内部の埃やフィルムの破片を除去できます。
6点セットとするも、カメラの手入れで多用するのはブロアーとブラシのみ。レンズの清掃にはHAKUBA レンズペン3 フィルタークリアを使います。旅先に持って行く場合はブロアー、ブラシ、レンズペンの3点をまとめてモンベル U.L.スタッフバッグ 0.5Lに収納します。
レンズ清掃に用いるクリーニングツール。HAKUBAが代理販売するLensPen FilterKlearです。レンズペンはカーボン粉末付きのセーム革チップでレンズ表面の汚れを除去する画期的な製品。形状やサイズの異なるモデルが数種類あり、私はプロテクターやUVなどのレンズフィルターに適する平面チップのフィルタークリアを選びました。交換用のスペアチップも付属します。
使い方は簡単。チップ反対側のブラシでレンズの埃を飛ばしてから、円を描くように拭くだけで指紋や皮脂が綺麗に取れます。カーボン粉末が残る場合もありますので、ブラシまたは上述のHAKUBA カメラクリーニング6点セットに付属するブロアーで仕上げます。ウェスよりも遥かに機能的で効果が高く、ペン型で携行性にも優れるため、旅先には必ずレンズペンを持って行きます。
パトローネからフィルムを引き出す器具。2枚の薄板をパトローネ内に差し込み、摩擦によってフィルムを回収する仕組みです。MINOLTA α-8700iが作動不良を起こし、装填したばかりのフィルムが巻き取られてしまった際、急遽このフィルムピッカーを買って救出しました。自家現像でもしない限りは常用しませんが、非常時には役立ちます。
カメラ保管用の強力乾燥剤です。防湿庫との併用が前提であり、使用量の目安は22Lに1個。有効期限は約11ヶ月です。私はナカバヤシ キャパティ ドライボックス 11L、27Lに2個ずつ投入。カメラ、レンズ、現像済みフィルムが入った防湿庫内の環境を維持してくれます。
カメラの防湿庫に適したポリプロピレン製のドライボックス。容量は11Lで、ASAHI PENTAX SP、MINOLTA α-7700i、望遠レンズが余裕をもって入ります。シリコンゴムのパッキンが付いた蓋で確実に密閉され、内部の湿度がひと目で分かる湿度計も備えます。再利用可能な乾燥剤が付属しますが、念のためHAKUBA キングドライを2個投入。カメラの保管に最適とされる40%ぐらいの湿度に保たれています。
カメラの防湿庫に適したポリプロピレン製のドライボックス。容量は27L、防湿性能はナカバヤシ キャパティ ドライボックス 11Lと同じです。こちらには現像済みのフィルムを入れて保管。スタッキング可能な設計のため、11Lと27Lを重ねた状態で部屋の片隅に安置しています。
CD/DVDを320枚収納できるケース。現像済みフィルムのデータが入ったCDの保管に使います。
丈夫で埃が入りにくいジッパー式の構造で、CDに傷が付きにくい不織布製のスロットを備えます。一番の売りは大容量であること。私は旅先で大量の写真を撮影しますので、無数に増えるCDをまとめて収納できるケースを重宝します。200枚ぐらい収納すると重くなりますが、持ち運びは目的としないので特に問題ありません。本棚に入れると嵩張りますから、ドライボックスの上に積んでいます。