東方巡遊記 GEARS

自転車用バッグ

2022-09-17 改訂

旅に使うフロントバッグ・パニアバッグ類。自転車に積載して様々な旅道具を携行します。

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はじめに

大型フロントバッグ・サイドバッグ・パニアバッグを積載したTOEIスポルティーフ
私の自転車は東叡社(TOEI) スポルティーフ 魂魄妖夢仕様です。スポルティーフとランドナーの要素を併せ持つ700Cツーリング車であり、フロント・リアキャリア共に堅牢で積載能力に優れる日東 キャンピークロス27を標準装備。長期間のキャンプツーリングに対応し、大型フロントバッグ・サイドバッグ・パニアバッグを積載する4サイド仕様です。巡行性能が非常に高く、荷物を沢山積んでも快適な走りを実現できます。

4サイドを選ぶ最大の理由は荷重の分散です。自転車の後部に重量を集中させるのではなく、前後に振り分けることで走行中のバランスが得られます。4サイドは安定性が高いため重量が気にならず、むしろ旅感が上がって走りやすいです。ハンドリングの重さは慣れてしまえば問題ありません。尚、軽装備のサイクリングではフロントキャリアを日東 M12に交換し、中型フロントバッグを積載します。

もう一つの理由は装備自体の分散です。4サイド仕様では5箇所の収納スペースがあり、小物・水・食糧・着替え・日用品・野宿セット等を種類ごとに分かりやすくパッキングできます。自転車旅を始めるにあたって大柄なテントやシュラフを選んだため、パニアバッグに全装備を収納できずサイドバッグと併用するようになった事情もあります。後に徒歩旅で導入した軽量コンパクトな野宿セットを用いれば、パニアバッグだけに詰め込むツーリングも可能ではあります。

バッグ自体は防水性を備えないシンプルな製品を選定。内部の野宿セットや着替え等はゴミ袋やジッパーバッグ等のパッキング用品で防水処置を施します。キャリアへの取り付け方式はアタッチメントではなく汎用性の高いストラップ式。バックルに反射テープを貼ったり、後方に蛍光反射板を取り付けるなど、視認性向上の工夫も欠かせません。使いやすさと安全性を重視してツーリングを楽しみます。

ツーリングは常に4サイド仕様の自走で出発するわけではありません。自転車を分解して輪行バッグに入れ、鉄道で遠方へアクセスする旅も多いです。自転車と3種類のバッグを抱えて輪行するのは物理的に不可能ですから、バッグは事前に現地の郵便局に送ります。このページでは自転車旅に用いる各種バッグと併せて、輪行バッグと局留めについても紹介します。

目次

フロントバッグ

オーストリッチ F-273(2007年から使用)

オーストリッチ F-273 オーストリッチ F-273オーストリッチ F-273 オーストリッチ F-273のマップケース
ハンドルに装着する中型フロントバッグ。軽装備のサイクリングに使います。

シンプルな構造ながら、サイクリングにおける使いやすさを追求した設計。前面に反射材が縫い付けられたポケット、左右にジッパーとメッシュのポケット、上面には折りたたみ式のマップケースを備えており、Googleマップで作成した地図を収納すると便利です。ショルダーストラップも付属し、輪行や自転車を置いて散策する際に携行しやすいです。レインカバーはありませんので、雨天走行の際はザック用のHUNTINGBLESS パックカバー 10~20Lを被せます。

容量は約9.6L。財布携帯電話昭文社『ツーリングマップル』コンデジ工具セットライト・スペアチューブ・補給食が入り、日帰りのサイクリングに適したサイズと言えます。蓋はベルクロ式で手前から開けられるため、立ち止まって地図やカメラを容易に取り出せます。生地は堅牢な600Dポリエステル。底部にはバッグと一体になった樹脂製の補強板もあり、中身が確実に保護されます。

脱着はアタッチメント式。大型のボタンを押すとバッグが外れる仕組みです。ハンドル側のアタッチメントはハンドルとステムを挟み込む構造のため、フロントキャリアを備えない自転車にも対応。私は敢えてアタッチメントの樹脂バンドを切断し、フロントキャリアと併用します。アタッチメントといえば振動に弱い、というイメージに反してF-273はしっかり保持され、走行中の衝撃で外れたことは一度もありません。信頼性は高いです。

サイクリングとツーリングの必需品ともいえるフロントバッグですが、残念ながらSTIレバーを装備した自転車は変速ケーブルが干渉し、横幅のあるフロントバッグはそのまま装着できません。レバーにヒラメ 変速バナナを取り付けて配線を曲げることで併用可能になるものの、この手法はケーブルが摩耗して切れる重大な危険性を孕んでおり、定期的なケーブル交換が必要です。

オーストリッチ F-273 オーストリッチ F-273のマップケース
F-273は安物のクロスバイクで旅した頃に買った初めてのフロントバッグです。TOEIスポルティーフが完成して以来、キャンプツーリングの用途はオーストリッチ F-702に切り替わりましたが、普段のサイクリングや軽装備のツーリングではF-273を多用します。耐久性と機能性に優れ、サイクリングには最適な容量。10年以上使い込んでも現役という事実が、このバッグの素晴らしさを証明しています。

オーストリッチ F-702(2008年から使用)

オーストリッチ F-702とウェストバッグ オーストリッチ F-702とウェストバッグ
オーストリッチ F-702のマップケース オーストリッチ F-702にレインカバー装着
ハンドルに装着する大型フロントバッグ。キャンプツーリングの必需品です。

容量は約14.5Lあり、機能性よりもツーリングにおける収納性を重視した設計。コンセプトはオーストリッチ F-273と大きく異なります。生地は堅牢な900Dナイロン。前後左右に大型のポケット、上面にベルクロで脱着可能なマップケース、輪行の際に携行しやすいストラップ、雨天走行用のレインカバーが付属。バッグ内部は箱型の広い空間になっており、上部に雨除けのフラップ、側面と底部には脱着可能な樹脂製の補強板があり、バッグ形状を保ちつつ中身を衝撃から保護します。大容量が売りなだけあって、キャンプツーリングに必要な小物を入れ放題です。

使い勝手は微妙なところ。キャンプツーリング向けの製品にも関わらず、上面のマップケースは昭文社『ツーリングマップル』が入らない中途半端なサイズです。F-273と比べると蓋の開閉も不便。地図やカメラを取り出す際、前面のサイドリリースバックルを2箇所も操作するのは煩わしいです。この欠点はツーリングにおいて致命的。地図・コンデジ・筆記具を入れたウェストバッグ(モンベル トレールランバーパック 4)をフロントバッグ上部に積載する方式で解決しました。付属のレインカバーは全く使い物にならず、ザック用のHUNTINGBLESS パックカバー 10~20Lを別に用意しています。

取り付けには付属のストラップ(ナイロンストラップ 20mm + NIfCO ST20)を使用。自転車側にはフロントキャリアが必須となります。メーカーは確実な固定手段として別売のフックキャリアC型の併用を推奨するも、私はハンドル周りをすっきりさせたいので使用しません。ストラップだけでは走行中の振動や衝撃で跳ねることもありますが、バッグが外れるわけではなく許容範囲内です。F-273と同じく、STIレバーを装備する自転車はヒラメ 変速バナナでケーブルを曲げる必要があります。

機能性には不満があるものの、大容量で耐久性に優れるという点では間違いなくキャンプツーリング向き。後述するパニアバッグ(オーストリッチ P-225)とともに、あらゆるツーリングで活躍します。

パニアバッグ

オーストリッチ P-225(2008年から使用)

オーストリッチ P-225
オーストリッチ P-225の反射板
オーストリッチ P-225
リアキャリアに装着するパニアバッグ。キャンプツーリングのメインバッグです。

上部が繋がり、リアキャリアへの積載に特化したデザイン。容量は各19.5Lあり、左右合わせて約39Lになります。徒歩旅で背負うザックで言うと、39Lは数日のテント泊が実施できる最低限の大きさ。P-225とフロントバッグを併用すれば数泊のキャンプツーリングが可能です。生地はペットボトルから再生された1000Dポリエステルの"リペット"。それほど頑丈そうな見た目ではありませんが、私が使う自転車用バッグの中では最も堅牢な素材です。

バッグ自体はサイドリリースバックルで開放するシンプルな構造です。内部は中型ザック並みの広さがあり、大きい開口部と相まって野宿セット等のパッキングが容易。脱着可能な樹脂製の補強板があり、バッグの形状維持と中身の保護に役立ちます。後部にはメッシュポケットがあり、空のペットボトルやゴミ入れとして便利です。脱着時に携行しやすいよう、上部にドラッグハンドルも備えます。

キャンプツーリングでは毎回同じようにパッキングするほうが分かりやすく、左側は水2Lシュラフレインウェア等、右側はテントマットピロー等と決めて収納します。上述したように、自転車旅を始めるにあたって大柄なテントやシュラフを選んだため、パニアバッグに全装備を収納できずサイドバッグと併用するようになった事情があります。縦走登山用の軽量コンパクトな装備を選び、ロールマットを上面に積載すれば、P-225だけでキャンプツーリングすることもできます。

取り付けはバッグの上部と左右裏側をストラップで留める方式。アタッチメント式ではないため大抵のキャリアに装着できるのが利点です。上部のストラップはサイドリリースバックル式に改良。付属のストラップ(ナイロンストラップ 20mm + NIfCO ST20)は表裏が分かりにくく、ベルクロストラップに交換しました。左右のストラップは敢えて緩くしていますが、上部さえしっかり固定すれば問題ありません。ストラップを通す箇所は長年の酷使で切れてしまい、縫って補修しました。

バッグの色は道路に同化しやすいグレーです。一応、バッグ後部に反射材が縫い付けられているものの、これでは昼間走行で目立ちません。後続のドライバーがバッグの左右の張り出しを認識できず、追い越し時に接触あるいは激突される恐れがあります。そこで、視認性に優れる蛍光反射テープを楔形にカットして蛍光反射板を作り、後部のメッシュポケットに取り付けました。これなら昼間・夜間ともに激しく目立ち、ドライバーが自転車の存在やバッグの幅を認識しやすくなります。

リペット生地は耐久性に優れる上、ある程度の撥水性があります。別売のレインカバーは買わず、旅の前に防水スプレー(LOCTITE 超強力防水スプレー)を吹くだけ。それに加えてバッグ内部の雨除けのフラップ、ゴミ袋ジッパーバッグによる防水処置を施すことで、レインカバーを被せずとも雨天走行が可能です。これまで土砂降りの中を何度も何度も走りましたが、内部に浸水したことはありません。できれば雨のツーリングは避けたいけれど、それはどうしようもないことです。

多機能を求めないシンプルな作りだからこそ使い勝手が良く、旅道具を詰め込むキャンプツーリングに最適なパニアバッグ。容量と耐久性は最高に素晴らしく、TOEIスポルティーフとともに長年酷使してきました。ツーリングにこれ以外のバッグは考えられません。まだまだ徹底的に使い込みます。

サイドバッグ

オーストリッチ S-7(2008年から使用)

オーストリッチ S-7
オーストリッチ S-7 オーストリッチ S-7にレインカバー装着
フロントキャリアに装着するサイドバッグ。キャンプツーリングの追加用です。

長期間のキャンプツーリングには大容量のバッグが必要です。フロントバッグ(オーストリッチ F-702)とパニアバッグ(オーストリッチ P-225)だけでは到底容量が足りず、大型のパニアバッグよりも4サイドの分散・安定性を求めてS-7を選びました。容量は一つで約18.5L、左右合わせて約37L。フロント・サイド・パニアバッグの合計容量は約90.5Lになり、バックパッキングや縦走登山用の大型ザックに匹敵します。尚、私が徒歩旅で用いる大型ザックは約75Lです。

パニアバッグとは異なり一つのバッグが独立した製品。生地は丈夫な420Dナイロンです。P-225に比べると窮屈な作りで、内部の樹脂製の補強板は脱着不可。大柄なテントやシュラフを入れると他の装備を詰め込む余裕がありません。リアキャリアに積載してキャンプツーリングのメインバッグに使う場合は、S-7のサイズに合わせて軽量コンパクトな旅道具を選ぶか、入り切らない装備をキャリア上部に載せなければなりません。それならP-225をメインバッグに使ったほうが合理的です。

私はS-7を追加用バッグとして使います。左右どちらのキャリアに積載しても構いませんが、左側は救急セット・雑多な日用品等、右側は自炊セット食糧・着替え等と決め、取り違えないように"L"と"R"を書き込みます。4サイドでは前後左右のバッグに余裕を持ってパッキングできるため、空きスペースに食糧や土産物のほか、旅先で入手した記念の品々を収納することも可能です。蛍光イエローのレインカバーが付属しており、雨天時の防水性と視認性は優れていると言えます。

取り付けは裏側の上下3点のフックと、縦横2本のストラップ。どんなキャリアにも対応して、しっかり固定できるのが利点とされます。残念ながら上2点のフックのゴムカバーはすぐに千切れ、走行中の衝撃で外れやすいです。縦横のストラップによる脱着も煩わしく、特に優れた点は見当たりません。走行中の飛び上がりを少しでも抑えるため、上部にサイドリリースバックル付きのストラップを縫い付けて左右のバッグを繋ぎ、締め込んで安定性を高めています。

18.5Lの割には思ったほど収納できず、フックとストラップの取り付けも不便。P-225が圧倒的に使いやすいこともあって、何もかもが見劣りするバッグです。しかしS-7の追加によってTOEIスポルティーフの4サイド仕様が完成し、旅感の向上に一役買っているのも事実。補助バッグとしては十分活躍していると思います。

フレームバッグ

deuter Triangle Bag(2008年から使用)

deuter Triangle Bag deuter Triangle Bag
いわゆるフレームバッグ。トップチューブとシートチューブの間に装着します。容量は約1Lで、携帯工具・スペアチューブ・ワイヤーロックが入るサドルバッグ程度のサイズです。最大の特徴は厚手のパッドを備えていること。フレーム側には補強用の樹脂パーツも内蔵されており、身軽な状態の自転車を担いで移動する際に便利。例えば道路を渡るために歩道橋を登り降りする場合です。

取り付け用のベルクロストラップは、あらゆるフレームの外径に合わない中途半端な長さだったので、適度な長さに改良。長らくツール入れとして使い、自転車のシルエットの一部になっていたのが、装備見直しの際に各種ツールをフロントバッグに統合して役割を失いました。旅先で自転車を担ぐ場面も滅多にありませんから、現状はフレームの空きスペースを埋めているだけのバッグです。

サドルバッグ

deuter Bike Bag I(2008~2013年まで使用)

deuter Bike Bag I
普通のサドルバッグ。ベルクロストラップでサドルレールに装着します。容量は約1L。携帯工具・スペアチューブ・ワイヤーロックが入る最低限のサイズです。自転車の小物入れといえばサドルバッグ、という認識で使っていたのが、装備見直しの際に不要と判定。4サイド仕様の自転車にサドルバッグを装着する意味はなく、サドル下のスペースはテールライトに使ったほうが有意義です。

防水スプレー

LOCTITE 超強力防水スプレー

LOCTITE 超強力防水スプレー LOCTITE 超強力防水スプレーでパニアバッグを防水仕様に
自転車用バッグに使う防水スプレー。フッ素樹脂とシリコン樹脂によって繊維を防水コーティングする製品です。旅の前にバッグ全体に防水スプレーを吹くと、レインカバーを被せずとも雨天走行に耐えられる強力な撥水効果を得られます。もちろん基本の防止処置はレインカバーとバッグ内部のパッキング用品であり、防水スプレーは補助的な役割に過ぎません。レインカバーの代わりにスプレーで済ませるパニアバッグ(オーストリッチ P-225)は例外的な運用です。

尚、防水スプレーの成分は人体に有害であり、吸引すると肺炎になる危険性があります。眼や皮膚に付着しても無害なわけがありませんので、防水スプレーを使う際は必ず保護ゴーグル・有機溶剤用の防毒マスク・ゴム手袋といった保護具を着用し、周囲に人がいない屋外で作業しなければなりません。

輪行バッグ

オーストリッチ L-100(2007年から使用)

オーストリッチ L-100とエンド金具 オーストリッチ L-100のストラップ
オーストリッチ L-100で輪行準備 オーストリッチ L-100で輪行準備
輪行バッグ、あるいは輪行袋。鉄道で自転車を輸送する手段です。バッグといっても分解した自転車を包むだけのシンプルな袋であり、スタッフバッグに入れた状態では0.5Lのペットボトル並みにコンパクトです。輪行を終えてパニアバッグに収納しても嵩張りません。

一般的なロードバイクやクロスバイクの輪行作業は、まず自転車を引っくり返して前後ホイールを外すところから始まります。広げた輪行バッグの上に自転車を置き、リアディレイラー保護のため別売のエンド金具を取り付け、付属のストラップでホイールをフレームに括り付け、ハンドルとエンド金具が下になる状態で自立させます。後はバッグを被せて、ドローコードで開口部を絞るだけ。付属のショルダーストラップで自転車を容易に携行できます。

私の自転車は前後にフェンダーとキャリアを装備するツーリング車。キャリアの枠はサイドバッグパニアバッグとともに郵送するので輪行の際は外しますが、それでも約13kgの重量です。前後ホイールを外した後はフェンダーも外し、エンド金具を取り付けた上でホイールを括り付け、リアキャリア後部とエンド金具が下になる状態で自立させます。バッグを被せると辛うじてハンドルまで覆えるサイズ。フェンダーを束ねてバッグ内に入れ、PP紐で縛ってようやく輪行状態に。ここまで30分かかります。

オーストリッチ L-100で輪行 オーストリッチ L-100で輪行オーストリッチ L-100で輪行 ナイロンストラップ 25mm + NIfCO SR25
13kgの自転車をショルダーストラップで担ぐのは無理。20kgのザックを背負うのとは訳が違います。直接ハンドルとフレームを掴んで携行し、極力エレベーターを使って改札へ。自転車を置きやすい一番前か後ろの車両を利用するため、輪行バッグとフロントバッグを抱えながらホームの端まで歩かなければなりません。特に新幹線の場合はホームが非常に長く、端まで歩くのは凄まじい苦行。早めに乗車位置で待機しなければ自転車を置く場所を確保できないという切実な事情があり、速やかに移動する必要があります。

車内では他の乗客の邪魔にならないこと、車両の設備を傷付けないことが最も大切。新幹線なら座席後ろの空きスペースを利用できますが、在来線や特急の車両は壁際に立てかけるぐらいしかできません。尚、輪行状態の自転車は不安定で、何かの拍子に倒れる恐れがあります。転倒防止のためストラップ(ナイロンストラップ 25mm + NIfCO SR25)を自転車と手すりに掛け、アジャスターを締めて確実に固定。輪行が迷惑と思われないように最大限の工夫が必要です。

輪行中の最大の難関は乗り換えです。停車位置とエレベーターの位置は駅ごとに異なり、端から端まで歩く場合も。そもそもエレベーターが無かったり、乗り換えに1分しかないという恐るべき状況も多々あります。そのような場面では安全に配慮しつつ、重い自転車を抱えたままホームと階段を走って移動しなければなりません。フル装備の自転車で峠を越えるのは楽勝なのに、輪行状態の自転車では乗車中も移動中もひたすら疲れます。

無事に移動を終えて目的地に着くと、最後は自転車の組み立てです。フェンダーの取り付けには細かい金具を使用する上、タイヤとの間隔調整がシビア。ここで手を抜くと走行中にフェンダーが外れたり、タイヤに干渉するという厄介な事態を招きますので、面倒ではありますが確実に調整します。組み立てに要する時間は、分解と同じく30分。輪行は何もかもが煩わしいです。

オーストリッチ L-100で輪行 オーストリッチ L-100で輪行
2017年には輪行を前提にリアキャリアとフェンダーを外して軽ツーリング車に換装。短期間・軽装備のツーリングスタイルを確立しました。この状態の重量は約11kg。フェンダー脱着の手間を省いて作業時間が15分に短縮され、従来より2kgだけ軽くなって移動しやすくなりました。但し、主要装備をフロントバッグと中型ザックで携行することになり、輪行時の総重量は増加しています。できれば輪行は避けたいのですが、遠方にアクセスする手段は輪行しかないのが悩ましいです。

ナップサック

戦人 ナップサック(2012年から使用)

戦人 巾着ナップをツーリングのサブバッグに使用 戦人 巾着ナップをツーリングのサブバッグに使用
ナイロン製の丈夫なナップサック。容量は6L以上あり、構造は一般的なナップサックと同様です。輪行または長距離フェリーを利用するツーリングでは、手元に残る装備はフロントバッグとウェストバッグだけになります。これだけでは確実に容量不足かつ不便なので、必ずサブバッグとしてナップサックを用意しています。この使用感はザックのページで紹介します。

パッキング

九州ツーリングのパッキング 九州ツーリングのパッキング
2014年9月の「九州ツーリング I」におけるパッキング例。3週間ほどのキャンプツーリングを想定したフル装備です。自転車に積載するのは大型フロントバッグ(オーストリッチ F-702)、ウェストバッグ(モンベル トレールランバーパック 4)、サイドバッグ(オーストリッチ S-7)、パニアバッグ(オーストリッチ P-225)。旅の途中に登山するため小型ザック(deuter Compact EXP 8)も携行しました。左奥のストックは最終的に装備から外しています。

各バッグの内容は上述した通り。ウェストバッグに地図・コンデジ・筆記具。フロントバッグに工具セット・ライト・スペアチューブ等の小物類全般。サイドバックに小型ザック・救急セット・自炊セット・食糧・着替え・雑多な日用品類。パニアバッグに水・レインウェア・野宿セット等をパッキングしています。合計容量は約90.5Lとするも、目一杯詰め込まず余裕をもって分散収納。空きスペースがあったほうが使いやすいです。

ツーリングで特に重視するのは雨天走行対策です。野宿セットや着替え等の絶対に濡らしたくないものは、ゴミ袋やジッパーバッグ等のパッキング用品で防水処置を施します。こういった防水手段は自転車旅の中で発展したものですが、後にザックを背負う徒歩旅にも転用。ツーリングからバックパッキングに移行した現在では、更に厳しく徹底した防水処置を行うようになりました。

自転車に積載する装備は25kgぐらい。ページの最初にも書いたように、4サイドは安定性が高いため重量は気にならず、沢山積むほうが旅感が上がって走りやすいです。装備は全て自転車に積載し、私は身軽な状態で走りを楽しむスタイル。バッグ内の装備が取り出しやすく、雨天に耐えられたら十分です。防水処置以外のパッキングは適当。ツーリングは気楽にやります。

郵便局留め

鹿児島中央郵便局 局留めの装備一式を積載
小樽郵便局 宮津郵便局
4サイド仕様のバッグを遠方に送る手段。郵便局を利用します。

鉄道で遠方へアクセスする場合、約13kgの自転車を輪行バッグに収納して移動するだけでも一苦労。自転車と3種類のバッグを抱えて輪行するのは物理的に不可能です。そこで、事前に最寄りの郵便局から現地の郵便局へ嵩張る装備を「局留め」指定で送り、旅の初日に受け取って自転車に積載する手法を使います。装備の内容はサイドバッグパニアバッグ・キャリアの枠。全ての装備をまとめて送ると移動中に不便な場合もありますから、最低限の装備はフロントバッグとナップサックで携行します。

送り先が北海道や九州でも、荷物は数日で届きます。大きい郵便局はゆうゆう窓口があり、基本的には土日でも受取可能。取り扱い時間・休日・ゆうゆう窓口の有無は局によって異なるため、事前の確認は必須です。局留めを利用することで、輪行の負担は大幅に軽減されます。現地に到着して自転車を組み立てると、郵便局に向かって装備一式を受領。キャリアに枠を取り付けて4サイドのバッグを積載し、郵便局前からキャンプツーリングが始まります。

旅を終えて帰る際も、現地の郵便局から装備一式を自宅に送ります。自転車はサイズ的に郵送不可のため、輪行で帰るのが面倒な場合は、郵便局以外の運送業者に依頼して自転車を送ることになります。輪行バッグ内を段ボールでしっかり補強し、伝票に「自転車」と記載すれば破損の心配は無用。これまで佐川急便とヤマト運輸に何度か自転車の運送を依頼し、丁寧に取り扱ってもらえました。不測の事態も考えられますので、自転車の運送は帰路に限ります。

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