東方巡遊記 GEARS

「GEARS」のコンテンツ盗用への対処

2022-11-13 公開

当サイトのコンテンツがメルカリの出品者に盗用された事件と、その対応について報告します。

目次

「GEARS」の概要

GEARS」は、旅道具の紹介に特化した個人運営かつ非営利の情報サイトです。2000年代初頭に隆盛したマニアックな個人サイトをリスペクトし、2021年9月にリニューアルしました。サイト紹介ページに記したように、Googleの検索結果が全く使い物にならない時代、旅を愛する人々に向けて本物の情報を提供したいという想いで記事を公開しています。また、このサイトを運営することによって、ホームページという古き良き文化を継承する目的も持っています。一種の使命感と言えましょう。

当サイトのリニューアルにあたっては、撮影ボックスを用いて膨大な枚数の写真を新たに用意し、14年分の実例に基づく使用感を一から書き直しました。2022年10月には全記事が完成し、全53ページに及ぶデータベースを無償でインターネット上に公開しています。当サイトに掲載する写真・文章等の著作権は管理人のMarcyが有します。サイト完成後の11月は、キュレーションサイトや通販サイトへのコンテンツ盗用を防ぐため、対策強化に乗り出したばかりでした。(具体策は伏せておきます)

コンテンツ盗用の発見

Google画像検索で無断転載を発見 Google画像検索で無断転載を発見
2022年11月6日(日)。「GEARS」に掲載する大量の製品名や画像、文章をランダムに検索していたところ、Googleの画像検索で盗用を発見しました。「救急セット」のページに記載する「NcSTAR VISM MOLLE Tourniquet Pouch」の画像と文章が、メルカリの出品者に無断転載されていたのです。管理人はネットオークションを生涯にわたって利用しません。サイトのコンテンツを外部に持ち出したり、使用許可を与えることもありません。これは知的財産権の侵害です。

当サイトに掲載する画像は大小の2サイズを用意しており、記事に表示されるのは小サイズです。大サイズは盗用されやすいため右下に"MARCY26688.COM"と明記していましたが、小サイズに追記すると一般の閲覧者にとって目障りと考え、明記は見送っていました。しかし、この盗用者はURL表記のない小サイズを盗みました。当サイトでは全記事のトップに目立つ形で無断転載禁止の警告を記載しています。見なかった、知らなかったは通用しません。意図的なコンテンツ盗用です。

Googleの検索結果も問題です。当サイトはGoogleから偽通販サイト以下の存在と見なされているらしく、一部のキーワードを除けば検索順位はスパムサイトより下です。「救急セット」のページを公開したのは1年前ですが、当該製品で画像検索しても当サイトは未だに表示すらされません。にもかかわらず、メルカリに盗用されたばかりの画像は1番に表示されます。盗用されたコンテンツが、本来のサイトより上に表示される…個人サイトで情報を公開する文化が衰退した一因です。

オークションサイトへの盗用を警戒するのは、そこが偽通販サイト増殖の温床になっているからです。メルカリやヤフオクの出品ページがコピーされて詐欺業者の無在庫販売に悪用される。あるいは期限切れドメインを悪用した偽通販サイトの一部になる。という事態が多発しており、Googleは野放し状態です。善意で公開したコンテンツが犯罪目的で際限なくウェブ上に広まることを防止するためにも、メルカリに盗用された画像は一刻も早く削除させる必要があります。

盗用者の特定と記録

コンテンツの盗用を確認した後、出品者のアカウントも記録しておきます。サバゲーが趣味の装備マニアのようで、相当数の装備を売り払っていると分かりました。基本的には自分で撮った写真を用いているようですが、これまでも数々の無断転載を行ってきたと推測されます。出品ページに「GEARS」の画像が転載されたと思われる日付をもとに、サイトに設置しているアクセス解析でそれらしい動きを特定しておきました。何があったときのために必要な情報です。

「GEARS」管理人のMarcyはサイト運営をライフワークとしており、サイトの維持・発展に常軌を逸した情熱を注いでいます。かつて管理人を旅の世界に導いてくれた先人達のホームページ文化を崇め、これから旅を始める人々の道を照らす…それが管理人の信念であり、宗教のような使命感をもってサイトを運営しています。だから、コンテンツ盗用はホームページ文化への冒涜と見なし、断固として対処しなければならないのです。これは盗用者にとって予想外だったかもしれませんね。

メルカリに通報(無駄足)

早速、コンテンツ盗用をメルカリに通報します。同様の無断転載に対処した事例をGoogleで検索するも、検索結果は案の定キュレーションサイトやトレンドブログで埋め尽くされており、全く役に立ちませんでした。管理人はメルカリに登録していませんし、このために登録する気もなかったので、とりあえずトップページの一番下にある「お問い合わせ」から「その他」を選び、必要事項を記入した上でオリジナル版の画像を添付して送信しました。時刻は16時過ぎです。

20時過ぎ、メルカリから返信が届きました。結論から言うと無駄足で、メルカリの「権利者保護プログラム」に加入していない者は「知的財産権侵害の申立窓口」のページから個人情報、申立書、証明資料を送信しなければならないと分かりました。このページは法人向けの雰囲気が漂っており、メルカリに個人情報を差し出すのは情報流出の危険性もあって躊躇われましたが、サイトコンテンツを保護するためには必要な措置です。仕方なく申立の資料を用意することにしました。

メルカリに必要資料を送信

メルカリの「知的財産権侵害の申立窓口」から送信しなければならない資料は3点。本人確認資料、権利の証明資料、知的財産権侵害の申立書です。個人の場合、本人確認資料は免許証(表裏)で問題なし。PDF形式でなければなりませんので、スキャンした画像をExcelでPDF化します。サイトと個人情報を関連付けること、第三者に個人情報を差し出すことは大きなリスクを伴います。ここで引き下がればサイト文化への冒涜を黙認するのと同じですから、削除に向けて迅速に動きます。

オリジナルの画像 自サイトのスクリーンショット
権利の証明資料は、自分がオリジナルの画像と文章を保有している証拠です。PCのフォルダ内に保存しているオリジナルの画像(サイズと撮影日時が分かるように)と、自サイトの当該箇所のスクリーンショットの2点を用意し、分かりやすい説明文を追記しておきます。これもPDFに変換します。

「知的財産権侵害の申立書」は、上述した「知的財産権侵害の申立窓口」のページからダウンロードします。特に難しいものではなく、記入例を元に出品ページ、著作権侵害の旨、自サイトのURL等を記入するだけです。これはExcelのファイルのままで構いません。

資料を用意できたら、「知的財産権侵害の申立窓口」のフォームに必要事項を記入し、資料3点を添付して送信します。フォームには会社名や部署名の項目がありますが、「個人のため該当なし」と入力しておきました。内容に不備があると二度手間になり、もたもたしている間に盗用者が商品を売り逃げする可能性があります。送信時刻は22時前。この時点では、スムーズに削除されるか未知数でした。

メルカリに追加書類を送信

権利侵害の申立を行った翌日の2022年11月7日(月)。17時過ぎにメルカリの担当者から返信がありました。上述した資料に不備はなかったようで、追加書類の提出が必要とのこと。添付された資料は2点。削除請求誓約書と権利侵害出品物の削除申立書です。

「削除請求誓約書」は一般的な誓約書です。色々書かれていますが、管理人は一切やましいことをしておりませんので、プリントアウトした上で必要事項を記入し、署名・捺印します。これもPDF形式で送信する必要があり、記入済みの書類をスキャンしてPDF化します。「権利侵害出品物の削除申立書」は、タイトルが違うだけで上述した「知的財産権侵害の申立書」と同一の資料です。担当者に追加書類を送信したのは19時前でした。

出品ページの削除完了

2日後の2022年11月9日(水)。18時過ぎにメルカリの担当者から返信がありました。権利侵害の確認が取れて、出品を削除するとのこと。直ちに当該ページを確認したところ、「この商品は削除されました」と表示されました。個人情報を提示するリスクを冒し、適切に削除されるかも不明だったので、意外とスムーズに事が進んで拍子抜けだった。というのが率直な感想です。それでも貴重な時間を割いて対応させられたことに変わりはなく、盗用者への憎悪だけが残りました。

盗用者にはメルカリから権利侵害の旨が通知されるそうですが、その後、何事もなかったかのように出品を続けています。今後も同様の事件が発生すると思われますので、対策を強化し、オークションサイトの監視は継続して行います。管理人はホームページ文化と自サイトに大変な思い入れがあり、コンテンツ盗用に対して泣き寝入りすることは絶対にありません。盗用を見つけたら必ず対処します。削除を拒否したり、繰り返し著作権侵害を行えば、厳しい措置を講じます。

コンテンツ盗用対策の強化

盗用対策のURL表記
今回の事件は、サイトのセキュリティを見直す絶好の機会になりました。以前より導入を検討していた対策を一挙に進め、「GEARS」以外のサイトにも適用します。これまで見送ってきた小サイズの画像へのURL表記は直ちに実施しました。閲覧者にとっても管理人にとっても目障りで、サイトの雰囲気を著しく損ねますが、画像の帰属を明確にできますし、盗用に対して多少の抑止力になると思います。これだけでは不足と考えており、文字を大きくして「サイト外への転載禁止」の文言も追記します。

小サイズの画像をクリックすると見られる大サイズの画像は、細部の仕様を確認したい閲覧者のために用意したものです。実はアクセス解析によって、大サイズの画像を参照する閲覧者は非常に少ない事実が判明済み。利用者が少ないどころか盗用されやすい画像を掲載するのは運営上のリスクが高く、大サイズの画像の撤去を決めました。残念ながら当サイトへの反響はアクセス数の割に悲しいほど少なく、閲覧者の皆様の意見を得られないのが実情です。このページが閲覧されることもないでしょう。

「GEARS」は、先人達が築き上げたホームページ文化の欠片です。アウトドア装備に興味を持っている方が検索で自由にアクセスし、情報を得られる有用なサイトを目指しています。管理人が生きている限り、サイトを閉じることはありません。しかしながら、コンテンツの盗用が続けば情報を削除したり、検索避けを施して入口を限定する、あるいはパスワード制のサイトになる可能性もあります。個人サイトを安全に運営するための有効な案をお待ちしております。

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