山陰ツーリング II

01|プロローグ
02|宮津駅~天橋立~籠神社~浦嶋神社~京丹後
03|京丹後~玄武洞~余部橋梁~鳥取
04鳥取~白兎神社~米子~黄泉比良坂揖夜神社
05|***
06|***
07|***
08|エピローグ

2013年5月28日(火) 3日目
梅雨。

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0500起床。昨晩から激しい風と若干の雨。
装備が飛ばされて大変なことになりました。

現在地は鳥取県鳥取市の「鳥取砂丘オアシス広場」。
速やかに朝食を済ませて雨天走行の準備にかかります。
レインウェアやレインカバーを装備し、雨天対策はバッチリ。

本日は鳥取から、最初の探訪ポイントである白兎神社へ。
かなり順調なペースなので米子・松江方面まで伸ばすことに。
0600、出発します。

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まずはR319に乗って鳥取市街へ。

大きな雨粒が、強い向かい風によって叩きつけられます。
今日は走りにくい行程になるでしょうが、とにかく前進。

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0610、雨の鳥取砂丘。超地味。
こんな時間には誰も居ないわけで。

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山陰海岸国立公園。この端から端まで走ってきました。
では、鳥取市街に向かいましょう。

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R265に乗り換えて鳥取市街へ。
意外とアップダウンがあり手こずる。

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鳥取市街に入りました。
これはR318とR53が交差する丸山交差点。

自転車を歩道橋に投げ込む凶悪な交差点かと思ったら、
自転車専用の横断帯が設けられている面白いデザインでした。
段差も無いし、こういうアイデアは素晴らしいと思います。

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0640、市街中心部手前のローソンにピットイン。
ここまで約6.5km。休憩&水分補給とします。

0700、休憩終了につき出発。
今のところ、雨は小康状態です。

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0710、JR山陰本線・因美線の鳥取駅。ここまで約8.5km。
5年前は東浜駅から輪行して、ビジネスホテルに逃げ込みました。

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周辺地図をチェック。

私は市街地で迷いやすい性質がありますから、
市街中心部に入ると中々出られなくなってしまいます。
現時点では、とりあえずR9に合流するのが目標。

白兎神社までノンストップになるので今のうちに一休み。
通勤・通学ラッシュの時間ですが、プロの遊び人には関係ありません。

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0725、出発。商店街を抜けてR9へ。

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0745、どうにかしてR9に合流。
この辺りは鳥取バイパスとして整備されています。
既に雨は止んでおり、レインウェアはいつでも使えるように収納。

こういう快走ルートで一気に距離を伸ばすのがポイント。
ロングライドのようなストイックな分野ではペース配分が重要なのですが、
「飛ばせるときに飛ばす」のが自分のスタイル。ペース配分は全く考えません。
別にアスリートじゃないし、面倒だもん。

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バイパスを抜けると狭い道。
交通量が多いので、無理せず歩道を走りましょう。

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まもなく白兎海岸。

前方から中部管区機動隊の車列。以降も沢山見かけました。
2日前の26日には、米子で天皇皇后両陛下ご臨席の植樹祭がありました。
警備任務を終えて帰投する途中でしょうか。

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0825、道の駅「神話の里白うさぎ」に到着。ここまで約21.8km。
前回も来ているのに、白兎海岸付近の道ぐらいしか覚えていません。
ここで原付の旅人を見かけました。頑張ってください。

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歩道橋から白兎海岸の様子。
左は米子方面、右は鳥取方面です。

天気は曇りで安定。雨で散々だった前回も、
白兎神社と出雲大社では雨に遭わずに済みました。
まあ、景色はイマイチですけど・・・

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こちらが白兎神社。
因幡の白兎の伝説で有名だと思います。
大穴牟遅神と白兎の像があったのに撮り忘れ。

東方では、「永夜抄」や「花映塚」に登場した因幡てゐの元ネタとしてお馴染み。
今回、ストレートな元ネタはここだけですね。

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境内へ。
左手に大穴牟遅神と八上姫の砂像がありました。

ツーリングでは走ることが目的になるため、
道路写真ばかり充実し、肝心の探訪ポイントで写真が少なかったりします。
レポ執筆の際に撮りこぼしに気付いて、補完探訪が必要になるパターン。
いつものことです。

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手水舎の向かい側には御身洗池。

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拝殿にて参拝。
白兎神を主祭神としてお祀りしています。

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絵馬コーナーの様子。
見なかったことにして境内を出ます。

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・・・時は流れて、3年後の2016年。
8月12~14日に「山陰補完探訪」を実施しました。

電車を乗り継ぎ、徒歩で探訪ポイントを補完していくプラン。
初日はJR末恒駅から道の駅「神話の里白うさぎ」まで歩いてIN。
24時間OPENの休憩所で寝させてもらいます。

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ここから8月13日補完分。
まずは道の駅から白兎海岸へ。

東方の舞台探訪を始めて、いつの間にか8年目。
すっかりライフワークになってしまいました。

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白兎海岸から東の鳥取方面。
日が昇ってきました。

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西には気多ノ前と淤岐ノ島。
この辺りは白兎海水浴場になっていますが、
浸食のため立入禁止のエリアも。

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R9を歩いて西側の浜へ。

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砂浜には恋島と呼ばれる岩があり、石灯籠が設置。
かつて大穴牟遅神が八上姫に恋をしたところだとか。

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これが淤岐ノ島。鳥居が建てられています。

その昔、当地に暮らしていた白兎が鰐だか鮫だかを騙して海に並べ、
淤岐ノ島から気多ノ前まで渡りますが、調子に乗りすぎて皮を剥がれてしまいました。
八十神なる連中に追い討ちをかけられ苦しんでいると、通りすがりの大穴牟遅神により救助。
白兎は大穴牟遅神と八上姫との結婚を予言し、二人は結ばれることになります。
・・・というのが、よく知られている因幡の白兎(稲羽の素兎)の伝説。

上述の通り、因幡てゐのストレートな元ネタ。
てゐが暮らしていたのは因幡国の高草郡という設定で、
それが大津波で流されて幻想郷の迷いの竹林になったらしい。
因幡の白兎の伝説に因んだスペルカードもあります。

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気多ノ前の下には白兎川下神社。

祭神は綿津見大神の娘、豊玉比売。
鵜草葺不合命を産んで龍神となりました。
東方では、「儚月抄」の綿月豊姫のモデルですね。

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白兎海岸から気多岬東屋へ上ります。

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淤岐ノ島と、東の鳥取方面。

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気多ノ前展望台へ。

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展望台の様子。愛の鐘が設置されていました。

大穴牟遅神と八上姫のエピソードに因み、
現在では恋人の聖地としてPRされている白兎海岸。
ラブラブアベックにオススメ……と言いたいところですが、
大穴牟遅神は後に素盞嗚尊の娘である須勢理毘売命を正妻とし、
須勢理毘売命の嫉妬を恐れた八上姫は実家に帰ってしまいました。
この顛末に触れるのは、ちょっと野暮かもしれません。

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道の駅に戻って白兎神社へ。
大国主命と因幡の白うさぎ像があります。
袋を担いだ若いイケメン、というイメージ通りの像。

ちなみに、白兎を助けた当時の名は大穴牟遅神。
大穴牟遅神は兄弟の八十神に陰険な迫害を受けており、
この袋は八十神に背負わされた荷物だったりします。

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境内へ上ります。

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左手には大穴牟遅神と八上姫の砂像。
白兎が仲人を務めています。

八上姫を自分達のものに出来なかった八十神は嫉妬。
大穴牟遅神は二度も抹殺されますが、なんとか復活して根の国へ。
そこでご先祖様の素盞嗚尊や須勢理毘売命と出会い、色々あって根の国を脱出。
大国主命を名乗り、いよいよ国造りに着手することになります。

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電燈には白兎の像。
縁結びの結び石が乗ってます。

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手水舎の向かい側には御身洗池。

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鰐鮫と八十神にえらい目に遭わされた白兎が身を洗った池。
水位の変わらない不増不減の池とされています。

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拝殿にて参拝。
因幡の白兎を白兎神としてお祀りし、保食神を配祀しています。
創建年代や由緒については、記録が残っておらず詳細不明。

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同じく拝殿の様子。 

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拝殿奥の本殿。ここには写っていませんが、
菊の御紋が彫られた菊座石が土台に用いられています。
皇室との何らかの関係があるのだとか。

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補完を終えて撤収。
3年前とは打って変わり、快晴となりました。
ツーリングでもこれぐらい晴れてほしい。

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白兎神社前バス停から、日の丸バスを利用してJR鳥取駅へ。
ここまで2016年補完分でした。

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・・・そろそろ出発準備。

横浜から来たという車の旅人とお喋り。
こうして色んな旅人と出会えるのが旅の楽しみ。
出雲大社まで、残りの行程もしっかり走りましょう。

0910、米子方面に向け出発。
次ページに続きます。

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白兎神社を出ると山あいの道。
トンネルラッシュに嫌気が差してきます。

この辺りのトンネルは、路側帯が狭すぎて車道の走行は危険。
同じくらい狭い歩道は砂利でガタガタ。おまけにガードレールが設置されており、
少しでもパニアバッグに触れると転倒するという、最も忌み嫌うタイプのトンネル。

2009年8月の「東北ツーリング I」ではこんなトンネルが延々と続き、
転倒した拍子にSTIレバーを破損。泣く泣くリタイアする羽目になったのでした。
これだからトンネルは嫌いなんです。

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トンネルラッシュをクリアし、割と走りやすいルートに。
高鉢山・三国山方面からの横風が非常に強い。
危険なので、しばらく歩道を走ります。

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浜村を過ぎると、自動車用の青谷羽合道路(R9)と別れます。
交通量が減り、ようやくのんびり車道を走れるようになりました。

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魚見台を上って青谷へ。
この程度の急坂は普通に上れます。

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1000、魚見台の覗岩。
ちょっと休憩します。

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鳥取市から東伯郡湯梨浜町に入り、ガラガラのR9を快走。
線路沿いの道って、雰囲気があっていいですよね。

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羽合。この天気ですからハワイ感はありません。
白兎神社を出てから、パラついたり止んだりの繰り返し。

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1110、青谷羽合道路と合流して北条バイパス(R9)に入ります。
長瀬東交差点をスルーしてしまい、前回も間違えたことを思い出す。

現在の走行距離は約49.2km。
米子まで56km、松江まで88km。
とにかく伸ばしていきましょう。

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天神川を越えると北栄町。
風車が立ち並ぶ北条砂丘沿いのバイパスを飛ばします。
鳥取バイパスと同じく、こういう快走ルートで距離を伸ばしたい。

そろそろ12時。道の駅やコンビニはいくつかありますが、
バイパスを抜けるまではノンストップで進行することに。

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北条バイパスを快走中。
一直線過ぎて飽きてきます。

ロングツーリングをやってきて分かったのは、
沢山走ればどうせ疲れるので、適当に走ればいいということ。
但し、安全第一というのは必ず守らなければなりません。
良いツーリング=安全なツーリング。これは絶対です。

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北条バイパスを抜けて琴浦町に入りました。
ここからは普通のR9。市街地は走りにくい。

浦安付近で突然の土砂降り。
そろそろ12時だし、コンビニに退避しましょう。

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1155、ポプラにIN。ここまで約65.5kmでした。
休憩&昼食タイム。外は土砂降りなので飲食コーナーへ。
久しぶりの温かいカップ麺、どん兵衛特盛でエネルギーMAX。

レインウェアを装備して雨天走行の準備。
1225、休憩終了につき出発。ひとまず米子へ。
次の探訪ポイントは、米子~松江間の黄泉比良坂です。

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市街地を抜けると案外快走できます。
雨は強く降ったり、止んだり、とにかく面倒な天候。
こういうコンディションでも普通に撮影できるので、
RICOH G600を重宝しているわけです。
(詳細は「GEARS」を参照)

尚、雨天時に車道を走っていると、大型車の水しぶきを全身に浴びることになります。
速度を落としてくれる優しいドライバーもいるのですが、基本的には容赦無し。
口の中が路面の塵でシャリシャリするよ!

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西伯郡大山町に入り、JR山陰本線と並走中。

左に剣ヶ峰を最高峰とする大山(1729m)、右には隠岐諸島。
隠岐にはムラサと呼ばれる船幽霊の伝説があります。
「星蓮船」の村紗水蜜の元ネタとして有名ですよね。

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米子まで15km。向かい風が強くなってきました。

5年前も走っているのに、必死だったため全く覚えていません。
白兎神社周辺以外は殆ど忘れてしまいました。
それぐらいきつかったということ。

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1412、米子市に入りました。
北東に見えるのは境港。

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米子市街へ。もう雨は止んでいます。

商店街を走っていたら突然スリップ&転倒。
マシンも体も無傷でしたが、不思議だったので原因究明。
どうやら歩道のタイルと点字ブロックの絶妙なスキマが、
スリップを誘発している様子。う~ん、危ないです。

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1525、JR山陰本線・境線の米子駅。ここまで約105.6km。

100kmを超えても、まだ終わりではありません。
松江まで35km、寝場所になりそうな道の駅「秋鹿なぎさ公園」まで更に15km。
いくら快調といっても、1日に150kmも走るのは滅多にやらない強行軍。
このペースなら松江で日没、道の駅までは夜間走行になるでしょう。

松江まで最後の休憩。ここでしっかり休んでおきます。
結局、今回も行程延伸・・・ゆっくりプランとは何だったのか。

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1540、休憩終了につき米子駅を出発。
強行プランを開始します。

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R9で松江方面へ。
米子城跡をかすめます。

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1557、鳥取県米子市から島根県安来市に入りました。
ここまで約108.5km。走りにくい市街地を抜けていきます。

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市街地を抜けるとこんな道。
日本の道はパターン化されています。

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1650、荒島市街を抜けて松江市に入りました。
右手に見えるのは中海。

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1700、R9の平賀交差点。
ここを左折すると黄泉比良坂です。

揖屋地図 
こちらが松江周辺の地図。
R9から市街に入って、宍道湖北岸のR431へ。
まもなく日没・・・探訪する時間は無さそうです。

※国土地理院の「地理院地図(新版)」から抜粋。
「カシミール3D」で出力し、ポイントを追記。
利用規約に基づいて掲載しています。

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山陰本線を越えて黄泉比良坂へ。
案内板がいくつかあるので、意外と分かりやすい。

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平賀公会堂の前を上ります。
かなりの急坂なので、頑張ってください。

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1708、黄泉比良坂。ここまで約125km。
カエルの鳴き声だけが響いています。

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神話で有名な、黄泉国への入口。
現世と死者の国の境界になります。

伊邪那岐神は黄泉比良坂を通って黄泉国に入り、
迦具土神を産んで亡くなった伊射那美神に会いに行きます。
しかし、腐って醜い姿になった伊射那美神を目撃したことから、
一騒動あって黄泉国を脱出。現世との境界を封鎖するのでした。

東方では、「萃夢想」の西行寺幽々子のスペルカードの元ネタに
用いられていますが、黄泉国と東方における冥界は別物だと思います。

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千引き岩と呼ばれる巨岩。
伊邪那岐神が境界を封鎖するために設置したそうです。
とても静かなところで、特に怖い雰囲気ではありません。

後に、大穴牟遅神が根の国に行くエピソードにも登場する黄泉比良坂。
黄泉国と根の国が同じところなのかどうか、定かではないらしい。

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少し休憩。松江までもう一息ですよ。

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1720、出発。R9に復帰して松江方面へ。
次ページに続きます。

「中国地方の旅」のレポ一覧に戻ります。
「東方巡遊記」に戻ります。